難治性てんかん
抗てんかん薬を規則正しく服用しているにもかかわらず、発作が認められるような難治性てんかん例を対象としています。MRIなどの画像所見や頭皮脳波で発作の焦点部位を推定し、さらに発作型を確認して手術治療の適応があれば手術を行います。もっとも手術治療の良い適応になる側頭葉てんかんについては発作完全消失率が75%を超え、発作軽減例を加えると90%以上の患者さまに満足して頂いてます。
外来での検査(てんかん外来:毎週月曜日)
頭皮脳波検査を行って、てんかん波の有無とその異常波が出ている部位について調べます。つぎに脳内にてんかん発作の焦点になるような画像所見の有無を調べ、所見があればそれが頭皮脳波の異常所見と一致するかどうかを確認します。てんかん発作が抑制されていないと高次脳機能(知能、記憶力)が障害されるため、術前の患者さまの知能指数や記憶力検査を行います。
入院での検査
つぎに約1〜2週間の予定で入院の上、検査を行います。入院中の検査でいちばん重要なものが頭皮脳波ビデオ同時モニタリングで、その他にMRI、
血液検査、脳血管の状態を調べるMRAやMRVなどを行います。さらにてんかん焦点部位の診断に有用な補助検査であるPET検査や脳磁図(MEG)も行います。外来での検査と合わせててんかん焦点を診断し、手術で適切かどうかを判定します。検査結果および治療方針を患者さまとご家族にお話しし、手術治療を行うかどうかを決定します。手術治療を行うことになれば、手術予定日を決めた上で一旦、退院となります。
手術入院
MRI、頭皮脳波および発作型でてんかん焦点が診断できた場合は一回の手術で治療を行います。しかしながら、これらの検査でも焦点診断が不十分と判断した場合は頭蓋内電極を留置した上で発作―皮質脳波ビデオ同時モニタリングを行い、発作焦点の同定を行います。この場合、手術も電極植え込み術と焦点診断後の焦点切除術の2回の手術が必要となります。手術後は約2週間で退院となります。
当科で取り扱っている主な機能性疾患
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