• サイトマップ
  • リンク
  • お問い合わせ
お問い合わせ

HOME > 診断と治療 > グリオーマ疾患について 目次 > グリオーマ疾患について7

グリオーマ疾患について

7) 遺伝子による治療の選択

腫瘍細胞の中のMGMTという遺伝子は化学療法の効果を消してしまう働きをするということで知られていました。MGMTという遺伝子のプロモーターの部分にメチル化がある膠芽腫をもつ患者さんの方が生命予後がよいことが判りました。プロモーターのメチル化がある膠芽腫に,放射線治療とテモゾロマイドを使った治療をすると,全生存期間の中央値は21.7ヶ月であったとのことです。ところがメチル化がないとテモゾロマイドを追加してもはっきりした効果がないようであるとも書かれています。この事実は,メチル化を調べることによってテモゾロマイドを投与した方が良いかどうかがあらかじめ判るということを示しています。(Stupp R, Brain Pathol, 2008)

figure
MGMT遺伝子のプロモーター部でのメチル化が認められる場合とそうで無い場合の生存期間の差