嫌気性菌の多くは、口腔内常在菌や腸内常在菌(腸内細菌*)であり、腸内細菌の多くは嫌気性菌である。横隔膜より上に常在する菌種はペニシリンに対する感受性が概ね良好であり、か、横隔膜より下に常在する菌種はβ-ラクタマーゼ産生菌が多くペニシリンがほぼ無効であるため、まず大雑把に理解しておく(多くの場合、属レベルまで知っておけば十分)。口腔内の嫌気性菌の代表的な菌種は、グラム陽性球菌のPeptococcus属やPeptostreptococcus属などである。腸内細菌の代表であるBacteroides属の場合には、抗菌薬に対する感受性の観点から、Bacteroides fragilisとその他(non-fragilis Bacteroides)は分けられることが多い。 *腸内細菌科と腸内細菌とは異なるので注意。


もっと詳しく

2020年3月26日開設 2020年8月14日更新