• Sitemap
  • Link
  • Contact
  • Access
  • Access
  • Access
一般の方 本学関係者の方

神経精神医学
- Neuropsychiatry

基本情報

学域名 臓器器官病態内科学講座  神経精神医学
(英語表記)Neuropsychiatry
代表者 顔写真
教授

井上 幸紀
- Koki Inoue
場所 学舎 11階
連絡先 TEL:06-6645-3821
MAIL:neuropsy@med.osaka-cu.ac.jp
ホームページ http://www.med.osaka-cu.ac.jp/neuropsy/ link
概要  初代の阪本教授の時代は精神病理学的研究、中教授の時代からは神経化学を基礎にした生物学的精神医学の研究が行われ、川北教授、山上教授の時代に引き継がれました。その後大阪市内唯一の大学病院である特色から、切池教授の時代より摂食障害の、また井上教授になり産業精神医学(職場のうつ病等)都市型精神疾患の研究が行われています。
 統合失調症やうつ病などの内因性精神病の因子分析による成因の研究、摂食障害における神経内分泌学的研究、我が国で開発された自然発症てんかんモデルのE1マウス脳における遺伝子発現機構の研究や神経ペプチドの研究、抗精神病薬や抗うつ薬効果評価尺度の研究など多彩な研究がなされてきました。
 臨床面では統合失調症、躁うつ病、うつ病、職場不適応や職場に関係して生じる精神障害全般、児童精神医学(小中学生)、ネット依存、摂食障害、老年期の精神障害、認知症、身体疾患に伴う精神障害にわたり、広い範囲での診察を行っています。その他、さらに関連病院から精神障害者の身体合併症の転院による治療を可能な限り受け入れています。

教育方針

学部教育

  • 精神病性障害、気分障害、不安障害、睡眠障害、摂食障害、てんかん、児童精神医学、認知症、リエゾンコンサルテーションなど神経精神疾患全般にわたって幅広い知識の習得を目的として講義を行っております。
    また外来や病棟での診療補助、見学を通じて精神医学的面接やコミュニケーションの技法を学習することは、他の臨床系の診療科での医療面接においても役立つものと考えます。

臨床教育(研修医の育成)

  • 当大学医学部附属病院神経精神科は、本邦トップクラスの年間新患1700人超の大規模な都市型精神科医療機関です。児童から老年期まで幅広い年齢層にわたって多彩な精神疾患を有する患者さんが受診されるのが特色です。そのため、臨床経験を積むには最適の活気ある医局であると自負しております。精神保健指定医、日本精神神経学会認定専門医などを目指す先生方の症例報告や学会発表を指導・支援しております。

研究指導

  • 大学院へ進学し医学博士号の取得を目指す方への研究支援体制が整っております。先述したように都市型医療機関である当科の特性を活かした臨床研究を中心に行っております。また産学連携、他の診療科との連携も行っており、幅広い領域において研究のニーズに応えることが可能となっております。

研究について

 産業精神医学的立場より勤労者のストレスとうつ病などのメンタルヘルスに関する研究、精神疾患の神経画像的研究、認知症の問題行動や精神症状に関する臨床的研究、児童精神医学領域における臨床的研究、インターネット依存障害の病態解明、治療方法の開発などの研究を多方面に行っています。

教室を代表する業績

  • 職場ストレス、抑うつ度の把握と性格傾向に基づいたストレス対処方法の開発、文科省科学研究費補助金(井上幸紀)
  • 摂食障害の疫学、病態と診断、治療法、転帰と予後に関する総合的研究、厚労省精神・神経疾患研究委託費(井上幸紀)
  • 精神神経疾患の原因解明および診断法・治療法の開発に関する研究、多施設共同研究(井上幸紀、出口裕彦、影山祐紀)
  • 精神疾患による職場環境と森田神経質傾向のマッチングの調査、岡本記念財団研究活動助成(岩﨑進一)
  • 高機能広汎性発達障害児における感覚異常、文科省科学研究費補助金(宮脇大)
  • インターネット依存障害の病態および治療に関する研究、文科省科学研究費補助金(片上素久)
  • 労働者、職業性ストレスと食行動に関する研究、文科省科学研究費補助金(山内常生)
  • 就労者における双極性障害の早期診断、事例性に関する研究、文科省科学研究費補助金(出口裕彦)

主な研究内容

現在の主な研究テーマ

  • 産業精神医学
概要 職場においてうつ病などのメンタルヘルス不調は年々増加しており、1次予防目的で平成27年12月1日よりストレスチェック制度が義務化されました。我々は精神科専門医ですが、認定産業医資格を取得し実際に就労現場で精神科産業医として活動しています。就労中の患者様に対して、これらの経験を生かした外来治療を提供するとともに、職場復帰や再適応が円滑に行えるよう職場介入等による支援を適宜行っています。職業性ストレス質問調査票と気質などの個人要因の評価、精神症状の評価尺度等を組み合わせて実施することにより、職業性ストレスと精神症状の関連、職業性ストレスとメンタルヘルス不調による休職との関連、メンタルヘルス不調者の周りで働く就労者の職業性ストレスや精神症状などについて研究しています。また就労中のうつ病患者が職場で感じる主観的、客観的な疾病性や事例性について研究し、早期発見、早期対応に繋がりうる因子について研究しています。
  • 児童精神医学
概要 小中学生を中心に診療しています。子どものこころの問題の増加や“軽度発達障害”への注目の影響もあり、本邦の児童精神科に対応する医療機関は、数ヶ月の初診待機状態となっていることが稀でありません。当科も例外でなく、かなり混み合っておりますが、『精神医学的評価および治療を要する子どもを、できるだけ待機させずに診療する』という方針の維持に努めているところです。バランスのとれた児童精神科医の育成を心掛け、高機能自閉スペクトラム症の併存症や児童期の不安症状などについて臨床研究を行っています。
  • インターネット依存障害
概要 インターネットに没頭し臨床的に重篤な障害および苦痛に至るインターネット依存障害(Internet Addiction Disorder;IAD)という概念が1990年代にGoldbergによって作られました。現在に至るまでIADの病態の解明は十分になされておらず、治療法もほとんど確立されておりません。様々な評価尺度を開発し、不安や抑うつ症状、加えて併存する嗜癖を含めた精神障害との関連を調べることにより、IADの病態解明に努め、ひいては治療戦略にも役立てることを研究の目標としています。
  • 摂食障害
概要 近年、いわゆる拒食症や過食症といった摂食障害に罹患する患者さんが増加しており、当院の専門外来でも積極的に治療を行っています。摂食障害は身体の問題をも引き起こす精神疾患のため、治療が難しいことも多く、治療を担う医療機関が不足しがちです。摂食障害医療を取り巻く現状や患者さんが抱える問題点について全国的なアンケート調査を行うなどして、その全容把握を試みております。また、外来通院中あるいは入院中の患者さんを対象として、摂食障害の治療がより円滑に取り組めるよう治療法についての研究を行ったり、病気の発症や維持に関連する要因や生活の質に関わる要因として、摂食障害特有の症状や行動面の異常、心理社会的特徴などについて明らかにすることを目的に調査研究を行っております。
  • 老年精神医学、神経画像研究
概要 本研究グループはMRI, SPECT, PETなどの神経画像検査を用いて認知症に伴う行動心理症状(BPSD)や老年期精神障害の補助診断や臨床評価を行う研究を行っています。最近は統計学的脳画像解析ソフトを利用してBPSDと脳内障害部位の関連性について検討し、アルツハイマー型認知症のうつ症状と前頭葉における血流低下が関係していることを報告しました。さらに、大阪市立弘済院附属病院や大阪市立総合医療センターなどの関連施設とも連携して共同研究を行っています。一方、診療においては他診療科、他職種と協力しあって多方面からアプローチすることに重点をおいています。

臨床への取り組み

 2012年度の年間新患者数約1700人、年間再来患者数約30000人、年間入院患者数総数227人、平均在院日数約51日です。今後もさらに入院治療の充実を図り、入院期間の短縮と外来治療を充実させていくように努めています。児童の専門外来では、外来中心の治療を行ってます。摂食障害については外来治療を中心に行っています。その他統合失調症、躁うつ病、うつ病、老年期の精神障害など、精神科全般にわたる疾患について、主に薬物療法による治療を行っています。
( → 病院の診療科 http://www.hosp.med.osaka-cu.ac.jp/departments/11-shinkeiseishinka.shtml link )

スタッフ

教授 井上 幸紀
准教授 岩﨑 進一
講師 宮脇 大、片上 素久、山内 常生、松田 泰範、出口 裕彦、日下 博登
病院講師 田川 亮

参考写真

講座一覧

あべの医っちゃんねる