
「適切な抗菌薬を選択できるようになりたい」というのが、私が感染症内科を選択した理由です。
学生の頃から『ILOHA』に参加していましたが、知識不足と臨床経験の少なさから、あまりピンときていなかったのが実際でした。1年間研修医として臨床の場で過ごす中で、抗菌薬を使用する場面は多々ありました。その中で、感染症についてしっかりと基本から勉強し、自信を持って感染症の診療ができるようになりたいという思いが強くなっていました。
感染症内科でのローテートが始まって、まず自分の知識不足を目の当たりにしました。業務にも慣れない中で、とても辛かったのが本音です。しかし、掛屋先生をはじめ、特に山田先生には、とても熱心に時には厳しく指導していただきながら抗菌薬使用を中心とした感染症診療を学ぶことができました。自分で考え、患者さんとしっかり向き合い、診療の方針をたてて治療を進めていくことは、難しいことではありましたが、同時にその楽しさを感じられました。カンファレンスで、自分が提案した方針が採用されたときはとても嬉しく、また自信になりました。このように、研修医がファーストタッチから診療方針決定まで一貫して受け持てる体制がとてもよかったです。
また、ICTとして、看護師さんや検査技師さん、薬剤師さんとチームで活動できたこともよい経験となりました。このチームで、市大病院の感染制御を一手に担っているのはすごいことだなと思いましたし、その仕事の大切さを学びました。普段は縁の下の力持ちですが、危険な耐性菌が出た場合は迅速に対応し、感染制御の要だなと実感しました。
現在は他の診療科でローテートしていますが、この2ヶ月の経験がとても大きいと感じています。基礎をきっちり学べたことで、対応や抗菌薬選択への考え方やアプローチが変わりました。
ローテートできたことを大変感謝しております。ありがとうございました。掛屋先生をはじめ、感染症内科の先生方、研究室のみなさん、ICTのみなさんに改めてお礼申し上げます。また、今後ともよろしくお願いいたします。