診療分野(糖尿病)

 当科では初期臨床研修を終えた、卒後3年目以降の医師を対象として、糖尿病専門医の取得を視野に入れ、下記のような研修体制で日々診療にあたっています。

生活習慣病・糖尿病センターについて

 生活習慣病・糖尿病センター(24床:2017年1月末現在)では、研修医の先生は数多くの糖尿病患者さんを受け持っていただき、血糖コントロールに習熟していただきます。
 近年、経口血糖降下薬には6系統の薬剤が臨床使用されており、病態にあわせた理論的かつ精密な処方を学んでいただきます。
 インスリン治療も精密な器具の発展とともに、超速効型、速効型、中間型、持効型、そしてそれらの混合型が使用されており、様々な病態に応じたインスリン治療症例を経験します。特殊なケースでは1型糖尿病のポンプ治療症例も経験します。加えて近年はGLP-1受容体作動薬の注射薬や、1週間製剤なども登場しており、多彩な治療薬を用いて専門的に治療する症例を経験することになります。これは他科に将来進まれる方にも非常に有益な経験になります。  2型糖尿病や、1型糖尿病のほか、2次性糖尿病、糖尿病性腎症や神経障害、足壊疽などの合併症、妊娠糖尿病、糖尿病合併妊婦、周術期の血糖コントロール、血管合併症など様々な合併症の精密精査の基本も習熟していただきます。 

臨床研修について

糖尿病診療チームの診療体制

当科では、指導医・主治医・担当医の3人一組を基本としたチーム診療を行っています。後期臨床研修医は主に主治医として、初期臨床研修医は主に担当医として、診療にあたります。チーム制をとることによって、わからない点を気軽に指導医に質問することができ、また誰かひとりが忙しいときにも診療に穴ができないような体制を敷いています。

主に担当する症例

 当糖尿病センターに入院する患者は、2型糖尿病はもちろん、ケトアシドーシスを含む1型糖尿病、妊娠糖尿病、網膜症や腎症進行例、感染症合併例、術前血糖コントロール症例などを担当します。
 また主治医としてだけではなく、多くの他科からの要請により、周術期血糖管理やステロイド糖尿病の血糖管理、重症患者の血糖管理などにも対応します。
 さらに院外研修として、関連病院での糖尿病外来や、血糖を含めた透析管理も当グループの一員として経験します。
当科で主担当する主な疾患

女性医師も活躍する医局です

 当科の研修医、大学院生のおよそ半数は女性医師です(2015年6月現在)。女性の先生方の中には当科で結婚・出産を経られる方も多く、仕事と育児を両立されています。
当科で主担当する主な疾患

糖尿病教育パス

 もっとも頻度の高い2型糖尿病の教育入院に関しては、糖尿病教育入院パスを導入することによって、手間の削減、指示抜けの減少、看護師の負担軽減を図っています。
 それぞれの患者さんに応じて食事・運動の指示を出し、適切な薬物治療(経口血糖降下薬、インスリン、GLP-1受容体作動薬)の選択を行うことで、それぞれの糖尿病に合った治療を行います。また脂質管理、血圧管理や合併症の管理も同時に行います。
糖尿病教育入院のための目標確認シートや生活習慣チェックリスト

カンファレンスについて

 カンファレンスを大小合わせて週に3回行っています。
 月曜日は内分泌・骨・リウマチ内科、腎臓内科との合同カンファレンスで、糖尿病に関連の深い疾患についての知識を得ることができます。
 水曜日は糖尿病カンファレンスで、より専門的な病態検討、治療検討が行われます。
 また診療チームごとの小カンファレンスの場を設け、より些細な疑問や、気になった点などをより気軽に話し合っています。
研修医の1週間
カンファレンスの様子

画像診断の習得

 画像診断の習得についても、熱心に指導します。
カンファレンスの様子

患者教育

 「糖尿病大学」と名付けた入院患者さん向けの教育の場を設けています。
 医師や看護師、薬剤師、管理栄養士がそれぞれの分野を担当し、1回30~60分でスライドやテキストを参照しながら説明します。
 医師は週2回、火曜と木曜の午後を担当し、大学院生や研究医が持ち回りで講義を行っています。 実際の教育と同時に専門医取得の際の患者教育認定としても認められています。
患者さん用講義スケジュール表

学会活動

 日本糖尿病学会をはじめ、日本動脈硬化学会、日本肥満学会、糖尿病地方会、内科地方会など積極的に学会活動を行っています。
 「糖尿病学の進歩」など若手の学習が中心であっても、参加を推奨しています。
 また大学院生が中心ですがアメリカ糖尿病学会など、海外の学会にも参加の機会があります。
学会での思い出

研修の事例

大学院生(卒後7年)

卒後年数 経歴
1~2 初期臨床研修
当科入局。関連病院で研修を開始。
大学院進学、附属病院で研修。認定内科医取得
5~6 附属病院で研修。また基礎実験を中心に研究活動も継続。
結婚し、新婚旅行休暇も取得。
学位取得(予定)
糖尿病専門医(予定)

後期臨床研修医(卒後10年・女性医師)

卒後年数 経歴
1~2 市中病院で初期臨床研修。
当科入局し、附属病院で研修開始。
また、この年に結婚。
大学院進学、引き続き附属病院で研修継続。
5~6 内科認定医取得。
出産・産休を経て職場復帰!
研究と育児を両立し、博士課程終了。
糖尿病専門医取得。
9~10 後期臨床研修医として附属病院で勤務。