糖尿病患者の血糖コントロール状態が悪化して数値が上昇すると、睡眠の質が落ちることを稲葉雅章教授のグループが脳波計を使った研究で突き止め、13日付の米オンライン科学誌プロスワンに発表しました。
この研究成果についてメディアに掲載されました。
2013年6月21日~25日にアメリカ、シカゴ(McCormick Place Convention Center)で行われた第73回アメリカ糖尿病学会(ADA)に参加してきました。
ADA主催のマラソン大会に当科代表として森岡先生が参加しました。
兵庫医科大学医学部 内分泌・代謝科
助教
岡崎 博一
私は、2011年4月から2013年3月まで フランス・アミアンにあるピカルディー・ジュール・ヴェルヌ大学、フランス国立保健医学研究所(INSERM)で研究生活を送っていました。アミアンは、パリから北に120Km程、列車で約1時間の距離にある北フランス・ピカルディー地方の中心都市です。第二次世界大戦時に街が破壊されてしまった為、古い建物は残っていませんが、唯一戦火を逃れた「アミアン大聖堂」は、フランス最大のゴシック建築として有名で、世界遺産にも指定されています。街はコンパクトで、自然が多く、のんびりと安全で暮らしやすい街ですが、逆にいえば娯楽が少なく、日曜日にはスーパーをはじめほとんどの店が閉まってしまうなど、日本とはずいぶん勝手が違いました。夏の爽やかな気候の反面、10月頃から3月頃まで雨が多く曇りの日がほとんどで、日照時間も短く、冬は長く厳しいです。研究に没頭したい方には最適な場所かもしれません。
大学の名前は「海底2万里」などで有名な作家のジュール・ヴェルヌが、アミアンに住んでいた事にちなんで付けられています。大学の建物の多くは街の中に点在していて、学生が多く住んでおり、留学生も多いようです。私のラボも、ヨーロッパをはじめアフリカ、ブラジル、インドなど様々な国からの留学を受け入れています。留学生活の当初は、フランスという国の特性に慣れず日々戸惑ってばかりで、うまくコミュニケーションが図れず大変苦労しました。様々な勝手の違いから、実験も思うように進めることができず、はがゆい思いをして苛立っていた時もありましたが、周りの上司や同僚に恵まれたおかげで、最終的にはなんとかスムーズに仕事を進めることができました。
留学中は、酸化ストレスにより調整される血管活動性や、尿毒素のマイクロRNA発現への影響について、上司と後輩と共に研究に取り組みました。彼らと一緒に仕事をしていく中で、日本人とフランス人の考え方や表現方法が全く異なっており、日本の常識がフランスでは通用しない場合があるという事を痛感しました。時々理解できない言動に戸惑ったり、マイペースなフランス人に振り回される事も多々ありますが、他人を知って自分を知る貴重な経験でした。
フランスでは、休日やバカンスをきちんと取り、家族や友人と過ごす事をとても大切にしていると感じます。私も時々、近郊の街へ旅行に出かけたりして過ごしました。地方によって街の雰囲気や名物に特徴があり、なんといっても安くておいしいワインがたくさんあるのが魅力的です。地方で購入したワインを持ち寄っての同僚達との宴会は良いリフレッシュになりました。
最後になりましたが、今回の留学についてお力添えを頂きました先生方に深く感謝申し上げます。