2016年11月12日土曜日大阪国際会議場にて、当教室を学会事務局(会長:稲葉雅章、事務局長:絵本正憲)として第53回日本糖尿病学会近畿地方会を開催させていただきました。
2016年6月17日から19日までパシフィコ横浜にて第59回日本腎臓学会学術総会が開催されました。庄司哲雄先生がシンポジウム「慢性腎臓病における脂質の異常と臨床アウトカム」、よく分かるシリーズ「CKDにおける脂質管理」で講演されました。稲葉雅章教授、庄司哲雄先生がランチョンセミナーで講演されました。いずれも立ち見がでるほど盛況でした。仲谷慎也先生が優秀演題賞を受賞しました。多くの先生が座長やポスター発表を行い精力的に討論が行われました。
また、特別企画として臨床研修医のための腎臓セミナーが開催され、当科からも3人の研修医の先生が参加しました。セミナー前日には横浜の中華街で、みんなで中華料理も満喫しました。
2016年6月10日から12日まで大阪国際会議場にて第61回日本透析医学会学術集会が開催されました。参加者は約18000人で盛会でした。大阪市立大学泌尿器病態学の武本佳昭先生が大会長を、長沼俊秀先生が事務局長をされ、当科も運営のお手伝いをさせて頂きました。
稲葉雅章教授が教育講演「動脈硬化リスクとしての糖尿病患者の血糖変動幅の増大」をはじめ、モーニングセミナーやランチョンセミナーなどで講演されました。庄司哲雄先生が教育講演「透析患者の脂質代謝異常 」、シンポジウム「透析患者の動脈硬化/血管石灰化」・ワークショップ「VDRAとのつきあい方」、森克仁先生がシンポジウム「血糖コントロールのコツ-GA,DPP4阻害薬-」 、今西康雄先生がシンポジウム「骨作動薬と骨代謝マーカー」にて講演されました。それ以外も学内や関連病院の先生が多数、座長や講演(口演・ポスター発表)をされていました。
また、稲葉雅章教授が常任理事に選任され、今後当科では、さらに透析分野での臨床・研究に力をいれていきます。
2016年5月21日から24日までオーストリア、ウィーンにて第53回ERA-EDTA(欧州腎臓・透析移植学会)が開催されました。日本からの受理演題数は178となり、欧米諸国も含め二位に大きく差をつけて最多であったようです。
当科からは3演題(石村栄治先生・今西康雄先生・仲谷慎也先生)が採択され、石村栄治先生は境界型糖尿病におけるイヌリードを用いた腎内血管抵抗に関して口演発表されました。仲谷慎也先生がYoung Investigate Awardを受賞されました。
第59回日本糖尿病学会年次学術集会は京都で開催されました。
当教室からは、日本糖尿病学会・日本骨粗鬆症学会学会合同シンポジウム 糖尿病関連骨粗鬆症最前線のセッションにて稲葉雅章教授が「糖尿病性腎症での骨代謝異常の重要性」について講演を行いました。また、ランチョンセミナーにて「心血管リスクとしての糖尿病性骨粗鬆症」について講演を行いました。
絵本正憲准教授は、「日本人2型糖尿病患者におけるデュラグルチド0.75 mgの膵臓に対する影響」について発表、ランチョンセミナーにて「新しい週1回GLP-1受容体作動薬の登場による2型糖尿病治療の変革~患者中心の治療を見据えて~」について講演を行いました。
以下、当教室からの発表です。
森克仁講師「2型糖尿病透析患者におけるテネリグリプチンの血清fetuin-A濃度に対する影響」
元山宏華講師「2型糖尿病末梢血単球表面GLP-1受容体発現の動脈硬化における臨床的意義」
瓦林令奈「2型糖尿病における単球CD163発現と血流依存性血管拡張反応(FMD)との関連」
佐倉剛史「Oncostatin Mは3T3-L1脂肪細胞の褐色化を抑制する」
上殿英記「糖代謝異常境界型における血糖と腎内血行動態の関連性について」
片岡美之「2型糖尿病における中間型CD14++CD16+単球サブセットと動脈硬化指標との関連」
今後とも糖尿病グループから研究成果について情報発信を行っていきます。
病院講師 仲谷 慎也 (2016年5月現在)
私は、2013年12月から2015年10月まで シアトルにあるワシントン大学腎臓病態教室にて研究生活を送っていました。
シアトルは、アメリカ西海岸の都市で、カナダまで車で約2時間半の場所にあります。別名エメラルドシティとも呼ばれ、緑や湖など自然の多い町です。日本でもなじみの深いスターバックスの1号店や、マイクロソフトやアマゾンといった大企業の本社もあり、経済的にも豊かな都市です。気候も比較的穏やかで、日本と違い湿気が少ないので、夏場はクーラーをつけなくても快適でした。その反面10月頃から3月頃までは曇りや小雨の日がほとんどで、日照時間も短く、この時期は研究に没頭するのに最適な時期でした。
ワシントン大学は1861年に設立された由緒ある大学です。ノーベル賞受賞者も輩出し、世界の大学ランキングでも常に上位に入る名門大学です。私の所属した研究室は、サウスレイクユニオンという湖に面した新しい研究棟で、非常に快適な環境でした。留学生活の当初は、なかなか慣れず日々戸惑ってばかりで、うまくコミュニケーションが図れず大変苦労しました。様々な勝手の違いから、研究も思うように進めることができず、はがゆい思いをした時もありましたが、周りの上司や同僚に恵まれたおかげで、最終的にはなんとかスムーズに仕事を進めることができました。
留学中は、腎臓発生におけるインテグリンβ1の役割に関する研究に取り組みました。日本では手に入りにくいマウスや、最新の機器などが充実していて、留学の意味があったと感じています。また腎臓病理のカンファレンスにも参加し、月に一度は腎組織の勉強をできたことも、よい経験となりました。
プライベートに関してですが、シアトルの人々は、休日やバカンスをきちんと取り、家族や友人と過ごす事をとても大切にしていると感じます。私も時々、近郊の街へ旅行に出かけたりして過ごしました。グランドキャニオン・アンテロープキャニオン・カナディアンロッキーなど、壮大な自然に感動したのも、留学ならではの良い思い出です。
最後になりましたが、今回の留学についてお力添えを頂きました先生方に深く感謝申し上げます。