スプリセル

新薬情報(総合製品情報概要より抜粋)
商品名
スプリセル錠(20mgおよび50mg)
一般名
ダサチニブ
発売開始年
月日
2009年3月
本剤は新医薬品であるため、薬価収載後1年を経過する月の末日までは、投薬期間は1回14日分を限度とされている。市販後調査は2009年2月〜2009年9月まで
販売
ブリストル・マイヤーズ株式会社
形状
白色〜微黄白色の円形のフィルムコート錠。スプリセル錠20mgはダサチニブとして20mg、スプリセル錠50mgにはダサチニブとして50mgを含有す
効能、用法
および用量
1.イマチニブ抵抗性の慢性骨髄性白血病
(1)慢性期
通常、成人にはダサチニブとして1日1回100mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する
(2)移行期または急性期
通常、成人にはダサチニブとして70mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回90mgを1日2回まで増量できる
2.再発または難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
通常、成人にはダサチニブとして70mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減するが、1回90mgを1日2回まで増量できる
特性
1.本剤はBCR-ABLのみならず、SRCファミリーキナーゼ、c-kit、エフリンA2受容体及びPDGF(血小板由来増殖因子)β受容体を阻害する
2.本剤はABLキナーゼドメインの不活性型(閉鎖型)立体構造に結合すると考えられ、また活性型(開放型)立体構造にも結合することが示されている
3.本剤は19種類のイマチニブ耐性ABLキナーゼドメイン変異のうち、T315I以外の18種類の変異に対し、細胞障害作用を有している
4.本剤は1日1回100mg投与により、イマチニブ抵抗性の慢性期慢性骨髄性白血病症例に対して有用性が認められた
5.本剤は1回70mg1日2回投与により、イマチニブ抵抗性の移行期または急性期慢性骨髄性白血病ならびに再発または難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病症例に対して、有用性が認められた
副作用
国内の臨床試験において本剤の投与を受けた77症例の成績を下記に示す。投与期間は慢性骨髄性白血病に対しては6ヶ月、移行期・急性期慢性骨髄性白血病、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対しては3ヶ月とした。投与中止に至ったものは慢性期慢性骨髄性白血病も1例(2%)、移行期・急性期慢性骨髄性白血病の1例(9%)、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の1例(8%)であった。
20%以上の症例に認められた副作用は、血小板減少(45%)、好中球数減少(66%)、白血球数減少(61%)、リンパ球数減少(45%)、ALT増加(45%)、AST増加(43%)、LDH 増加(42%)、貧血(36%)、ヘモグロビン減少(36%)、赤血球数減少(35%)、発疹(34%)、ヘマトクリット減少(32%)、頭痛(32%)、CK上昇(32%)、下痢(30%)、発熱(26%)、浮腫(25%)、胸水(25%)、γ-GTP増加(25%)、血中リン減少(23%)、倦怠感(22%)、血中アルブミン減少(22%)、ALP増加(21%)であった。
重大な副作用
1.骨髄抑制
2.出血(脳出血・硬膜下出血、消化管出血)
3.体液貯留(胸水、肺水腫、心嚢液貯留、腹水、全身性浮腫等)
4.感染症
5.間質性肺疾患
6.腫瘍崩壊症候群
7.心電図QT延長:8%の頻度で出現する。QT間隔延長が認められた場合には減量および休薬とともに電解質異常(低カリウム血症、低マグネシウム血症等)の補正を行うこと。
8.心不全
9.急性腎不全


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