レボレード

商品名 レボレード
一般名 エルトロンボパグ オラミン
発売開始年月日 2010年12月
販売 グラクソ・スミスクライン株式会社
効能、用法
および用量
1. 効能又は効果
 慢性特発性血小板減少性紫斑病
[注意]
@ 他の治療にて十分効果が得られない場合、又は忍容性に問題があると考えられる場合に使用すること。
A 血小板数、臨床症状からみて出血リスクが高いと考えられる場合に使用すること(慢性ITP治療の基本方針は血小板数を正常に戻すのではなく、出血症状の改善、重篤な出血の予防が目標とされている。従って、本剤は1種類以上の前治療を受けた慢性ITP患者が試験の対象とされた)。
2. 用法及び用量
通常、成人にはエルトロンボバグとして初回投与量12.5mgを1日1回、食事の前後2時間を避けて空腹時に経口投与する。なお、血小板数、症状に応じて適宜増減する。また、1日最大投与量は50mgとする。
 血小板増加作用を持つ造血因子の遺伝子クローニングが1994年に成功。1995年から遺伝子組換え型トロンボポエチン(TPO)製剤としてrhMGDF製剤とrhTPO製剤の臨床開発が行われ、化学療法に伴う血小板減少症に対する有効性及び安全性、特発性血小板減少性紫斑病に対する小規模な臨床試験における血小板増加作用が確認された。しかしrhMGDF製剤の投与を受けた健常人と患者において体内で産生された抗rhMGDF抗体が内因性TPOと結合してその機能を阻害、血小板減少をきたしたため、1998年にはこれら2種類の薬剤の臨床開発はすべて中止された。そこで内因性TPOに対する中和抗体を誘導しない第2世代のトロンボポエチン受容体(TPO-R)作動薬が開発された。その1つがレボレード(一般名:エルトロンボパグ オラミン)である。レボレードはグラクソ・スミスクライン社で開発された経口投与可能な低分子のTPO-R作動薬である。レボレードはTPO-Rとの特異的な相互作用を介して、TPOのシグナル伝達経路の一部を活性化することにより骨髄前駆細胞から巨核球に至る過程における細胞の増殖及び分化を促進させ、その結果として血小板数を増加させるものと考えられる。
レボレード治療学的・製剤学的特性
(1)世界初の低分子TPO-R製剤である。
(2)既知量の慢性特発性血小板減少性紫斑病に対する治療薬である(他の治療にて十分な効果が得られない場合、又は忍容性に問題があると考えられる場合に使用・血小板数、臨床症状からみて出血リスクが高いと考えられる場合に使用)
(3)1日1回投与の経口薬である。
(4)血小板を増加させるとともに、出血症状を改善する。
(5)国内臨床試験における副作用発現率は48%(11/23例)であり、その主なものは疲労、ALT増加、血小板数増加、低カリウム血症であった。またこれら23例中19例がその後長期継続投与試験に移行したが、副作用発現率は26%(5/19例)であり、その主なものは白内障であった。海外臨床試験における副作用発現率は37%(50/135例)であり、その主なものは頭痛、ALT増加、悪心、白内障、下痢であった。重大な副作用として肝機能障害、血栓塞栓症、本剤中止後の出血があらわれることがある。また骨髄線維化があらわれる可能性がある。


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