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大学院医学研究科

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大阪市立大学

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核医学教室

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Osaka City University

Department of Nuclear Medicine

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医学部附属病院

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核医学科

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核医学教室 河邉讓治

核医学検査の原理と実際 基礎編

受講生の皆さん、こんにちは。私は、『ドクターK』といいます。核医学検査の原理と実際について、説明します。核医学は非常に範囲が広く、混乱しますので取り上げる内容に関してはかなり取捨選択しています。説明・解説もできるだけ簡明にしたつもりです。また実際の症例をたくさん見ていただこうと考えております。

ボクは、受講生の『ギコ』です。主に質問担当です。よろしく。

まず、基礎編です。その後に臨床編をやりたいと思います。基礎編は、
1. 核医学とは? 2. シンチグラフィの撮像 

の2項目です。

1.核医学とは?

『放射性同位元素』は、医学以外にも環境(水・大気中の有害物質の分析、食品中の農薬分析)、工業(厚さ等の測定、非破壊検査)、農業(品種改良、害虫防除)等の分野で幅広く利用されています。

『同位元素』とは、原子核内の陽子と中性子の数が等しい元素のことです。

放射性同位元素は原子核から放射線を出して安定な核種に変っていきますが、それに伴い放射能も時間とともに減少します。はじめの放射能の量が半分になる時間を『半減期』と言います。

放射性同位元素が放射線を出し別の元素に変わる事を壊変といいます。

医療に用いられる放射性同位元素は、被曝軽減を考え、できるだけ半減期が短い核種を用います。

先生、核医学ではどの壊変をする放射性同位元素が多いんですか?

電子捕獲とβ壊変と、γ壊変をする放射性同位元素を用います。

4月、5月は、ポジトロンCTの話でしたが、このβ+のことをポジトロン(陽電子)といいます。

 

右下の緑の四角の中をクリックしてください。

原子核から出た、ポジトロンは、空気中に存在するβ-陰電子と寄せ合い衝突します。

そのとき、消滅放射線(511keV)が180度方向に2本同時に放出されます。これを利用してPET画像がつくられているということは前回学習しましたね。

電子捕獲は、β+線を出すかわりに原子核の軌道電子が陽子に捕獲される現象であり、これを経て、γ壊変に至るものです。

この、右上の図は壊変図といいます。励起状態にあるTc-99mが141KeVのγ線を放出して安定なTc-99になることを示しています。

99mのmってなんですか?

γ壊変は通常早く進行するが、ゆっくり進行したときは親核種と娘核種を区別できる。このときの親核種を

難しすぎてよくわからないぞ。ゴルァ!

解らなくていいです。臨床でよく使われる放射性同位元素(核種)に、登場することがありますので説明しただけです。核医学で使われる主な核種を下に示します。

画像診断にはすべてγ線を用います。β線はI-131やSr-89などRI治療で使います。

先生、『核医学』で使う薬剤はだいたいこの表に載っている放射性同位元素からできているんですか?

そうです。上記のような放射性同位元素を用いた薬剤を『放射性医薬品』といいます。半減期があるので、これらの医薬品は在庫しておくことができず、必要に応じて毎日製薬会社より届けられます。

製剤は、このような入れ物に入っています。この緑のプラスティックの内側に分厚い鉛が仕込んであり、輸送中の放射能もれが無いようになっています

入れ物から、上の写真の真ん中の部分を取り出し、別に供給されている針と、プラスティックの軸をさせば、すぐに注射出来るようになっています

ギコくん。『核医学』という医学がどのようなものをつかっているかだいたいわかりましたか?次に、2.シンチグラフィの撮像に入ります。準備はいいですか?

なかなか難しいですが、がんばります。

ギコくん。もしγ線が目に見えたら、どんな風に見えると思う?

先生わかりません。

じゃ、下の黒いところをクリックしてごらん。

まず、シンチの薬を注射すると、全身に薬が行き渡る。また、病気の部分に集まる。そうすると、全身からγ線が放出されることになる。でも、それは、暗やみの向こうから、ライトで照らされたのと同じで、光が強くてかつ散乱しており全体像を見ることはできません。

先生、それって『まぶしい』ってことでしょ。そういう時は目を細めるといいですね。

そのとおり。いいこといいますね。体内に投与された放射性医薬品から出るγ線を検出して画像化したものを

体外に放出されるγ線はまず

視覚的評価と定量的評価といいますが、定量的評価ってそんなに重要なんですか?

すごく重要です。たとえば、視覚的評価だと、集積(投与された放射性医薬品が体内各所に取り込まれ分布すること)の強さをあらわすのに『強い』とか『淡い』とか相対評価しかできませんが定量的評価の場合、『今回、234』、『前回500』。『数値が改善しています。』なんて、

ところでコリメータってどんな種類があるんですか?

よく使われるものだけ挙げておくと、『パラレルホールコリメータ』、『ファンビームコリメータ』というものがあります。内容は、図を見ての如くで、

SPECTってなんですか?

シンチカメラで撮像されたシンチグラフィは、いわば、x軸y軸の2次元でデータを収集し表示された画像です。でも人間の体は本来立体です。2次元ではわかりにくいことも多く、奥行きであるz軸の画像情報を収集し表示することで診断能を高めることを目的にSPECT(single photon emission computed tomography)が考案されました。簡単にいえば、今まで

先生、話ばかりでなくて実際の器械を見せてください。

これは、一般的なシンチカメラ。検出器が上とベッドの下の2ヶ所にあります。この検出器の部分が移動して画像収集をします。

これは、2検出器型SPECT汎用機。普通のシンチカメラとしても使えるし、2検出器型SPECT装置としても使えます。普段は、骨シンチやガリウムシンチに使い、必要に応じてSPECTをしています。

これは、3検出器型のSPECT専用機。非常に高価な器械で、時代がPETに向かってしまった今となっては、販売中止になってしまいましたが、性能はぴか一で素晴らしい画像を提供してくれています。昨年、制御用のワークステーションのコンピュータを更新し、見違えるように計算速度が向上しました。ほんとに壊れてほしくない1台です。

次は臨床編です。ワッショイ、ワッショイ。

いよいよ臨床編です。臨床編は、前に触れた定量が決め手となる機能診断と画像診断となるものと、に大きくわけることができます。次回、機能診断のうち、脳血流シンチ、甲状腺シンチを取り上げます。残りは次々回に取り上げます。

みなさんこんにちは。ワタシはルミ子。ギコくんといっしょに受講します。よろしくね。

ルミ子さんよろしくお願いします。

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