item6
item6

大学院医学研究科

item6
item6

大阪市立大学

item6
item6
item6

核医学教室

item6
item6

Osaka City University

Department of Nuclear Medicine

item6
item6
item6

医学部附属病院

item6
item6

核医学科

item6
item6
item6

メタストロン(Sr-89)とは?

メタストロンは、放射性医薬品としての商品名で、放射性同位元素としては、Sr-89(ストロンチウム)と表記されます。これは、半減期が50.52日で、カルシウムと似た電子配置を示すため、骨転移など骨の代謝が盛んな部位にカルシウムの変わりに取り込まれる性質を持ちます。

 

骨転移病巣に取り込まれたSr-89は、β線を照射していきます。それによって、疼痛緩和の効果を示すわけです。
骨は中心部が造血を行う骨髄、辺縁部が重さを支える骨皮質となっていますが、骨転移は血流の豊富な骨髄部から辺縁に向かって増大していくのが一般的です。したがって、骨髄にもSr-89からでるβ線が照射されます。したがって、骨髄機能の低下している患者さんにSr-89を投与すると、骨髄抑制といって骨髄の機能が障害されることがあるので、メタストロンを投与する前には、血液検査で骨髄機能が十分保たれていることを調べる必要があります。同じ理由で、放射線治療中や化学療法治療中あるいはその直後などで、骨髄機能の低下の可能性がある患者さんも血液検査を行う必要があります。

 

メタストロンを用いると多発骨転移の疼痛が全員で軽減されるわけではなく、効果が感じられない患者さんも残念ながらいらっしゃいますが、効果があった患者さんは、そのおかげで麻薬系鎮痛剤などを減量することが出来、麻薬系鎮痛剤の副作用の便秘などが改善して、quality of life生活の質が向上したと喜ばれています。

 

投与方法は静脈注射で行います。数ヶ月後痛みがぶり返してきた場合も、血液検査などを調べた上で再投与も可能です。

 

メタストロンに関する患者さま用ホームページが日本メジフィジックス社にありますのでごらんください。

item6a

Sr-89(メタストロン)による
多発骨転移疼痛緩和治療

july30

これは、前立腺癌の患者様の骨シンチです。色の黒い部分が骨転移であり、ここまで転移があっても痛みを感じないという方もいらっしゃいますが、
痛みを感じられる場合、非常な苦痛となります。

通常の骨転移の(痛みの)治療は?

第1は、通常の痛み止めです。消炎鎮痛剤と呼ばれるお薬ですね。
優れた効き目のお薬が多いのですが、副作用として、胃痛などが一般的で、ひどい場合には胃潰瘍になることもあり、そのため胃薬といっしょに服用することになります。

消炎鎮痛剤でも痛みが治まらない場合には、麻薬系鎮痛剤が使われます。
強力な鎮痛効果を示す一方で、副作用として、顕著な便秘、悪心嘔吐が多く見られます。
第2は、この痛み止めと並行して、がんの治療を同時進行で行います。
通常は抗がん剤を投与することが多いでしょう。
骨転移に対しては、痛みのある骨に放射線照射を行う治療もあります。

 

第3は直接痛みに効くわけではありませんが、ビスホスホネート製剤の使用です。(商品名はゾメタなど)
これは、体の中にはいると、骨転移部などに吸着し、破骨細胞に取り込まれます。
その結果、破骨細胞が破壊され、骨吸収を阻害することで、骨転移の進行を抑える効果があるとされています(特に乳がんなど)。

ゾメタは他の治療と並行して行われることが多いです。

副作用としては、放射線治療・化学療法を受けている悪性腫瘍患者や抜歯など観血的な歯科治療後など感染性の病変をもつ患者において、顎骨の骨壊死がまれに発生することがあるとされています。