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子宮頸部異形成
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どんな病気?
子宮頸がんは、異形成上皮(軽度→中等度→高度)→上皮内癌(上皮内がん)→浸潤癌(浸潤がん)と進行していくことが知られています。
子宮頸がんではないものの、正常細胞より変化した状態のことを「異形成」と言います。HPV (ヒトパピローマウイルス)の感染によって生じた異形成の大半 (90-95%程度)は、免疫力でウイルスを自然排除し、自然治癒しますが、一部は、軽度→中等度→高度異形成にゆっくりと進行しやがては癌(がん)になります。途中でヒトパピローマウイルスが消滅した場合には異形成も治癒することが多いです。
異形成は、将来、癌(がん)になる可能性のある病変(前癌病変)ですが、癌(がん)ではありません。
こんな症状があらわれます
不正な性器出血を認める場合もありますが、ほとんどが無症状です。
こんな検査で診断します
検査-イラスト「問診」
「検診(内診)」
「細胞診(PAPテスト)」
「拡大鏡検査(コルポ診)」
「組織診(狙いうち生検)」

などで診断ができます。
このような管理をします
異形成の程度が軽い軽度〜中等度異形成は自然に治り、大部分が将来消えてしまうことが多いので、通常、治療は行いません。 3ヶ月ごとぐらいの検診で経過をみていきます。一方、高度異形成の場合には、子宮頸がんへ進行してしまうことがありえます。 また、高度異形成は稀に上皮内癌(上皮内がん:いわゆるO期の初期癌)を含む場合もありえます。 そのため、子宮頭部円錐切除術という手術を施行して、病気のある子宮頸部を円錐状に切り取り、診断や治療をすることが一般的です。
関連リンク
特記事項
  • 2011年2月18日更新