大阪市立大学大学院医学研究科視覚病態学(眼科学)
    item2a2

前期臨床研修医・医学部学生の皆さんへ

P4270232 P4270242 P4270245

 私達は、日常生活の中で外界の情報の90%程度を目から得ます。すなわち目の治療は生活の質 Quality of Life の改善・維持に直結しており、治療効果が患者さんの言動にすぐ反映され、非常にやりがいのある分野です。また、一つの疾患を診断から手術などの治療まで自分で完結することができるのも大きな魅力です。

 さらに眼科医が、糖尿病などの代謝疾患、サルコイドーシスなどの炎症性疾患、自己免疫疾患や脳腫瘍など、患者さんの全身疾患を目を通して見つけるのも日常茶飯事です。

 眼科の検査器械の多くはコンピューターで動いており、器械の操作の好きな人にとっても面白い分野です。

 皆さんが先輩に相談すると、「眼科医は沢山いて余っている。」という答えが返ってくることがありますが、それは誤りです。

 特に病院に勤めている眼科勤務医は激減していて、市中の病院の眼科が閉科に追い込まれています。前期臨床研修制度が開始になって、全国で新たに眼科医になる医師数は半減しました。この状態が数年続いており、今後も続くという危機的な状況です。
 それに反して、高齢化社会の到来により加齢に伴って進行する白内障・緑内障・加齢黄斑変性などの症例増大により、ますます眼科医療のニーズが高まっています。

 そこで、まだ専攻科を決めていない若い先生や医学部生に眼科に興味をもってもらえるように、日本眼科学会では年に一回夏に眼科紹介セミナーを開催しています。

 当科では、前期臨床研修の選択科目として眼科を回ったことのある方も、全く眼科を回ったことのない方も、その方の技量に応じて診察や所見の取り方・特殊検査の仕方・眼への注射の仕方や手術手技などを教室員全員が親切丁寧に指導します。

 病棟は最大32床で2グループ(各グループ医師4,5名:中堅医師、研修2年目と1年目医師)で患者を受け持っています。したがって、1グループで15名程度の症例を常時担当しますので豊富な症例を経験することができます。レーザー光凝固や白内障手術など様々な手技を実際に行う機会には事欠きません。

 大学病院勤務の場合でも週2回程度は関連病院で外勤を担当しますので、大学病院には来ない一般的な疾患についても研修できます。なお関連病院での常勤医一人体制は診療所開業と変わりませんので、当科の関連病院では複数医師による勤務体制を基本としています。

 さらに私達の教室では、規定の休日以外に、夏季・秋期・冬季に各1週間(前後の土日を入れると各9日間)ずつの休暇があります。また、病棟外来ともグループ主治医制ですので、休暇の最中に病院に呼び出されることはありません。

 私達の病院で後期臨床研修を平成26年4月からスタートする際には、「後期臨床研修(専門医育成コース)・ジュニアコース」に応募して頂きます。このコースの医師のポジションは前期臨床研究医(ジュニアレジデント)と呼びます。給与は月額318,000円で、宿直手当は1回22,500円です。慣れてくればさらに外勤のチャンスもあります。詳細は、病院のホームページ(http://www.hosp.med.osaka-cu.ac.jp/self/kenshui/after/2014_first_team/zenki-youkou.pdf)をご覧ください。

 いつでも見学OKです。河野剛也までご連絡を。 2017.09.26

新しい仲間達

2017.09.26

 今年4月、3人の先生が入局されました。入局というと、おどろおどろしい白い巨塔の世界に入って行くという感じもありますが、ここ公立大学でしかもマイナー科ではどこの話?という感じです。出身大学は、大阪医科大学・福井大学・札幌医科大学と皆ばらばらで、初期臨床研修病院も大阪市大・大阪医科大学・貝塚市民病院と全員違います。縁あってこれら3人の先生が集まり、和気あいあいとやっています。

 初期臨床研修病院で少し眼科を回った方や全然眼科を回らなかった方などいろいろですが、眼科を専門として6ヶ月経ち、皆さん眼科医として様になってきています。眼科病棟当直担当を始めてすでに3ヶ月経ち、すっかり不可欠な人材になっています。関連病院での外勤もまずは外来診察補助や手術助手をしてもらっています。。

 新しい仲間が力を付けていく様子は見ていて嬉しいものです。皆さんもご一緒しませんか?平成30年度はすでに入局希望の方がおられます。

眼科後期研修プログラム

2017.09.26

 日本専門医機構のもと各眼科専門研修期間施設での平成30年度眼科研修プログラム日本眼科学会のホーム頁に掲載され(http://www.nichigan.or.jp/news/sk_005.jsp)、PDFファイルとしてダウンロードできます。当科での研修プログラムの詳細はそちらをご覧になってください。以下はその抜粋です。

眼科研修プログラム1年目

4月~6月
診察部門
基本診察技術の修得
細隙灯顕微鏡検査:結膜充血、角膜混濁・角膜後面沈着物、正常前房深度・前房内の炎症細胞の観察
細隙灯顕微鏡検査時の前置レンズ(非接触型)による眼底後極部の拡大観察
眼底倒像鏡検査:眼底後極部から眼底周辺部(赤道部まで)の観察

基本眼科検査の修得
視力測定(屈折検査を含む)、接触型眼圧測定(アプラネーション)、角膜内皮細胞検査、カラー眼底撮影、眼底自発蛍光撮影、光干渉断層計

治療:
各種点眼剤の適応と処方

処置:
結膜注射、洗眼の習熟

手術部門
白内障手術の術前説明、清潔不潔の概念修得、術野消毒の習熟、白内障手術直介の自立
豚眼実習による白内障手術手技の把握

目標:基本的な診察と検査ができるようになる。

7月~9月
診察部門
細隙灯顕微鏡検査:角膜浸潤、虹彩前癒着・後癒着、虹彩外反、水晶体核硬度の判定、水晶体亜脱臼の観察
前置レンズ(接触型)による細隙灯顕微鏡検査:隅角検査(正常眼と狭隅角眼の隅角構造の把握)、PRP165やSuperQuadrasphericレンズによる眼底観察(光凝固準備段階としての眼底観察手技の修得)
眼底倒像鏡検査:眼底赤道部からさらに周辺部までの観察、ガス注入眼の眼底観察

病態を考えながらの眼科検査
眼底透見不能例での超音波検査(A・Bモード)、狭隅角眼・原田病・鈍的外傷眼での超音波生体顕微鏡による隅角および毛様体検査、フルオレセインおよびインドシアニングリーン静脈内注射による眼底蛍光造影撮影

治療::
副腎皮質モルモン内服、副腎皮質ホルモンパルス療法の適応と管理

処置
テノン嚢下注射(白内障手術時のテノン嚢下注射麻酔から始めてケナコルトテノン嚢下注射の実施)

手術部門
硝子体手術、緑内障手術、斜視手術の術前説明
眼科レーザー手技の開始:ヤグレーザー後嚢切開術
豚眼実習による白内障手術手技の習得、白内障手術助手の自立

目標:病棟患者の術後診察の自立、診察に必要な知識の整理

10月~12月
診察部門
細隙灯顕微鏡検査:浅前房、炎症眼での所見把握の習熟
眼底倒像鏡検査:非散瞳眼および散瞳不十分例での眼底検査、網膜出血・網膜混濁・硬性白斑・軟性白斑などの所見把握の習熟と病態の理解向上

各種検査結果の解釈の習熟
関連病院での眼底蛍光造影検査・視野検査応援開始

手術部門
眼科レーザー治療のレベルアップ:既汎網膜光凝固眼での追加光凝固開始
白内障手術手技の段階的習得(臨床例で皮質吸引術から開始し、徐々に執刀範囲を拡大)
関連病院での白内障手術助手応援開始

1月~3月
診察部門
外来診察および関連病院での外来診察応援開始

手術部門
眼科レーザー治療の更なるレベルアップ:網膜光凝固(汎網膜およびそれに準じた光凝固・網膜裂孔周囲の光凝固)、周辺部レーザー虹彩切開術の開始
白内障手術の執刀(努力目標として、すべての段階を完遂)

1年を通じての学会活動
学会発表:大阪眼科集談会・大阪市眼科研究会での発表1回ずつからはじめて、全国学会レベルでの発表1回
論文作成:すくなくとも和文雑誌1本

2年目から3年目にかけて:関連病院に出向
診察:屈折異常矯正(眼鏡処方、コンタクトレンズ処方)、不同視弱視での視能訓練、麦粒腫や霰粒腫などの外眼部疾患、流行性結膜炎やアレルギー性結膜炎などの結膜炎など、一般的な眼疾患の診断と治療の習熟。週1回の研修日に大学に戻り専門外来へ参加

処置:結膜結石・結膜角膜異物除去、マイボーム腺梗塞圧出等の一般的外来処置の習熟

手術:白内障執刀症例の蓄積

学会活動:週一回参加の大学専門外来より全国レベルの学会発表

目標:一般的な眼疾患の診断治療に習熟し、各種疾患において初診から治療そして治癒まで一貫して患者を受け持つ。

3年目以降
眼科専門医試験を念頭におきながら、大学病院に戻り原田病などのぶどう膜炎・網膜剥離・糖尿病網膜症・緑内障・成熟白内障など難症例の経験蓄積、関連病院での白内障執刀例および一般的疾患経験の蓄積、大学院への進学など、本人の希望に沿いながら臨床研修を積み重ねる。

この2年間での後期臨床研修医3年目までの学会研究会発表リスト

2017年4月第121回日本眼科学会
(後期臨床研修2年目)田町知子 視力良好なポリープ状脈路膜血管症に対するアフリベルセプトtreat and extend法の検討
(後期臨床研修4年目)居明香 中心性液性脈路網膜症に対する選択的網膜色素上皮レーザー治療の長期成績

2017年4月第417回大阪眼科集談会
(後期臨床研修2年目)大石奈津子 動脈炎型前部虚血性視神経症にみられたparacentral acute middle maculopathy

2016年12月第55回日本網膜硝子体学会
(後期臨床研修1年目)田町知子 ポリープ状脈絡膜血管症に対するアフリベルセプトのポリープ状血管閉塞効果
(後期臨床研修1年目)楠本亜矢 17年後に再発した片眼性の夕焼け眼底を呈したVogt・小柳・原田病の1例
(後期臨床研修1年目)大石奈津子 網膜動脈閉塞症に伴った傍中心窩急性中間層黄斑症の3例
(後期臨床研修2年目)岡田怜奈 初回発症から7年後に僚眼に発症した両眼性急性網膜壊死の1例
(後期臨床研修3年目)居明香 脈絡膜母斑に伴う漿液性網膜剥離に選択的網膜色素上皮レーザーを施行した1例

2016年11月第70回日本臨床眼科学会
(後期臨床研修1年目)大石奈津子 一過性網膜虚血に伴った傍中心窩急性中間層黄斑症の1例
(後期臨床研修2年目)小川翔吾 IPを使用したインフィニティ®とIPを使用しないせんチュリオン®の比較

2016年7月第33回日本眼循環学会
(後期臨床研修4年目)壷井秀企 網膜混濁病巣を伴う鈍的眼球打撲眼での脈絡膜厚の変化
(後期臨床研修4年目)中野雄一郎 アフリベルセプト導入後に広範な色素上皮異常がみられたポリープ状脈絡膜血管症の1例

2016年5月ARVO2016
(後期臨床研修2年目)居明香 Two-year Results of "Treat and Extend" Intravitreal Aflibercept Injection for Wxudtivw Age-related macular Degeneration.
(後期臨床研修2年目)岡田怜奈 Fundus Autofluorescence at Test Irradiation Spots after Selective Retina Therapy for Central Serous Chorioretinopathy.

2016年4月第120回日本眼科学会
(後期臨床研修2年目)居明香 線維柱帯切除術にIOPコントロールを用いて良好な成績を得られた続発緑内障の3例

2016年2月第410回大阪眼科集談会
(後期臨床研修1年目)小川翔吾 網膜血管腫状増殖に対するラニマビズマブ・減量光線力学的療法の長期経過 

2015年12月第54回日本網膜硝子体学会・第32回日本眼循環学会合同学会
(後期臨床研修3年目)壷井秀企 網膜血管腫状増殖発症前後のSD-OCT所見

2015年10月第69回日本臨床眼科学会
(後期臨床研修1年目)岡田怜奈 穿孔性眼外傷後の線維組織形成を伴った外傷性白内障手術の1例
(後期臨床研修1年目)小川翔吾 高度の視野異常を合併した網膜下線維性増殖を伴う汎ぶどう膜炎の一例
(後期臨床研2年目)浅井純志 過去5年間のサイトメガロウイルス網膜炎6症例の検討

2015年8月第407回大阪眼科集談会
(後期臨床研修1年目)小川翔吾 進行性の網膜外層壊死がカリニ肺炎発症前にみられた腎移植後のサイトメガロ網膜炎の1例

2015年6月第406回大阪眼科集談会
(後期臨床研2年目)壷井秀企 網膜血管腫増殖悪化前のOCT所見

2015年4月第405回大阪眼科集談会
(後期臨床研2年目)塩地麻裕華 原田病の回復期に脈絡膜浮腫の増減がみられた2例

2015年4月第119回日本眼科学会
(後期臨床研修2年目)居明香 加齢黄斑変性の治療開始12か月後における黄斑機能に影響を与えた光干渉断層計所見

Topに戻る

item1
item4
 ホーム  ご挨拶  外来診療  診療の特色  構成員 関連  教室沿革 関連病院  アクセス 入局の お誘い