先輩の声

森山 美知子

平成24年卒、前期研究医の森山と申します。
女性が整形外科選択を迷う上で代表的な心配事は、2点あるかと思います。①圧倒的に男性が多く、体力や力が必要なイメージがあるが、それでもやっていけるのか。②妊娠・出産はできるのか。結論を先に申し上げますと、どちらも大丈夫でありました。
まず①について。確かに整形外科は手術件数も多く、処置で力が必要な場面もあります。私も実際にやってみるまでは不安でしたが、体力が必要なのは他科も同じですし、力が必要そうな処置は、経験して”コツ”を掴むと女性でも大抵のことは出来るとわかりました。もちろん、自分の力では歯が立たずに男性の強い力が必要な場面もありますが、そのような時は周囲の男性がちゃんと力を貸してくださいます。
次に②について。特に心配されるのは、妊娠・出産への影響かと思います。私は平成29年度のほとんどを妊娠した状態で過ごしました。妊娠が判明した時点で周囲に相談したところ、『当直業務は免除』『治療中・手術中でも放射線使用の場面では一旦離れ、極力放射線を浴びない』『力が必要な処置や、長時間の手術の担当はなるべく避ける』等、早期から母体・胎児へ最大限の配慮をしていただきました。そのお陰で、手術にも参加しながら妊娠9か月まで可能な範囲で働かせていただき、出産に至ることができました。その分周囲の医師の仕事が増えていたわけですが、皆さん妊娠にご理解・応援してくださり、快く協力してくださいました。
『可能な範囲はもちろん頑張り、性差として超えられない部分はきちんと周囲の協力を仰ぐ』。これが整形外科で働く上で重要なことと感じました。周囲も優しい先生ばかりですので、ちゃんとサポートの手を差し伸べてくださいます。

女性医師は大変なことばかりではありません。患者さんに喜ばれることも多々あります。『処置が優しく丁寧で、痛みが少ない』『女性の柔らかい雰囲気で和む・ホッとする』『親身に話を聞いてくれて安心する』『(患者さんがこどもの場合)こどもが怖がらない』等々、男性とは異なる良い面もたくさんあるようです。

振り返ると、私は整形外科を選んで後悔したことはなく、選んで良かったなという思いで働いています。この話が、女性が性別を理由に整形外科を諦めず、ご自身の進みたい道を考えるお役に立てれば幸いです。

石河 恵

私は、平成27年に関西医科大学を卒業、2年間の初期研修を淀川キリスト教病院で過ごし、平成29年に大阪市立大学整形学教室へ入局、引き続き後期研修を同病院でスタートさせています。

私が整形外科医を目指したのは学生の頃で、初めは“興味があるな”程度だったのですが、専門の学習や、ポリクリ、そして初期研修をする中でここしかない!と思い入局に至りました。

整形外科の女性医師割合は、数ある科の中でもずば抜けて低い割合です。それには、力仕事・男性社会・女性には大変そうなどのイメージがついてしまっている事が挙げられると思います。でも、医師の世界は元々男性の方が多いですし、時間的な拘束や仕事量でいうと他の科を選んだ同期の女性医師と大きく変わりはないと思います。何より整形外科は体全体を扱い、たくさんの分野に分かれているため、少しでも興味を持つ人には自分に向いた場所がきっと見つかるはずです。

また、女性ならば結婚や出産など自分のライフイベントも充実させたいと考えている人が多いと思います。当医局には結婚出産を経験され、育児をしながら働いている女性医師が多数いますし、私も大学卒業時に結婚、入局後の現在、妊娠中です。妊娠するにあたって不安なこともたくさんありましたが、ライフモデルとする先輩がいることや、男性の先輩方もそれぞれ家庭があり、たくさんのアドバイスや細やかな気遣いをしてくださって、充実した妊婦生活をおくることができています。私はかなり元気な妊婦なので、後期でも自分のやりたい仕事を続けさせていただけましたし、無理をしていないか周りが声をかけてくれるので、しんどい時にはいつでも頼れる環境を作ってもらえていました。

長い人生の中で、女性医師にとって仕事と家庭の両立は一番難しい問題の一つになると思います。どちらかを妥協するのではなく、どちらも充実している将来を目指せる未来が大阪市立大学整形学教室にはあると思います。一人でも多くの方に興味を持っていただき、一緒に働ける日を楽しみにしています。

斧出 絵麻

平成22年川崎医科大学卒業、平成24年入局、現在整形外科4年目となります。

私が整形外科医を目指したのは、スポーツが好きで何度も整形外科でお世話になったことや、仲間や家族が怪我をした時に何も出来ず悔しかったことなどが積み重なり、自分の経験や学んだことが活かせる仕事に就きたいと思ったからです。

女性で整形外科に進むという選択は、勇気と覚悟が要ると思います。私も整形外科医を目指して医学部に進んでおきながら、選択の際には本当にこれでいいのか、大丈夫なのかと何度も自問しました。また女性であれば、結婚や出産など将来のことも考えると思います。しかし、まだどうなるかもわからない将来に不安を抱き、本当に進みたい科を諦めて何十年も後悔することはとても辛いと思いました。

確かに整形外科は男性が圧倒的に多く、ご想像の通り、時には体力が必要なことも、緊急で夜中に出て行くこともあります。しかしそんな局面は外科系に限らず、実はどの科に進んでも存在します。ただ実際にそんな状況に遭遇した時、やはり自ら選択した道だからこそ頑張れる、好きだからこそ乗り越えられるということが何度もありました。そしてそんな時にはいつも周りのスタッフや先生方のサポートがありました。

この様な研修が出来るのも、人数が多く、他大学出身者や女性医師にも理解を示してくださっている大阪市立大学整形外科ならではかもしれません。また整形外科は身体診察から多くの情報を得る必要があります。患者様が女性の場合、女性医師であると大変喜ばれることがあります。怪我や病気で不安が募る中、女性であることで少しでも不安が取り除けているのだとすれば、こんなに嬉しいことはありません。

まだ数年ではありますが、整形外科に入って本当によかったと思っています。人生のうち、何十年も費やす大事な仕事です。整形外科に進みたいけれども悩んでいる、まだ科は決めていないけれども整形外科に興味があるという学生や研修医の皆さんには、是非自分が本当にやりたいこと、好きなこと、その気持ちに素直に向き合い、進んでほしいと思います。その方がきっと仕事も楽しく、成長に繋がると思います。皆様と一緒に働ける日を、心より楽しみにしております。

木下 拓也

平成24年卒の木下拓也です。卒後7年目です。

現在、私は整形外科のなかでもスポーツ分野を専攻し4月より大学病院で前期研究医として勤務しています。
整形外科を志した理由は主に

  1. 社会的ニーズが高い
  2. 手術で運動機能を良くすることができる
  3. 雰囲気がいい
以上、3点です。
  1. やはり社会から必要とされたいものです。
  2. サッカーをずっとやっていたこともあり、運動器疾患に関われることは魅力的だと感じました。
  3. 実習で整形外科の雰囲気、先生方のノリが自分に合っていると感じました。

いざ、整形外科の道を進み出すとあまりの守備範囲の広さ、わからないことの多さに不安になりましたが、市大後期研修のクリニカルフェローシップがその悩みを解決してくれます。システムが確立されており、豊富な関連病院から色々な病院で研修することができます。それぞれの病院で役割が異なり、得意分野があります。それを偏ることなく勉強できることが最大のポイントです。また、毎年のように病院が変わることでたくさんの先生方と接することができ、それぞれ様々な考え方、スタンスがあり、そこから得られることは非常に多いです。

上記は当ホームページに書いているような内容ですが、実際その通りで、非常に充実した研修をすることができました。大阪市大整形外科教室および指導して頂いた先生方にはとても感謝しております。
整形外科、当教室に興味のある方は、ぜひ見学に来て頂き色々感じて頂けたらと思います。

岩前 真由

前期研究医の岩前真由といいます。

私は、大阪市立大学を平成26年に卒業し、清恵会病院、大阪市立総合医療センターを経て、現在大学病院をローテートしております。

私が整形外科を志望したきっかけは、大学生5回生のBSL実習のときでした。その時に出会った諸先輩方の人間性に惚れ、この方々と一緒に働きたいなと思うようになったことが一番のきっかけでした。もちろん整形外科は学問的に非常におもしろいです。患者さんの健康寿命を伸ばすことが我々整形外科の役割で、外来患者さん、入院患者さんが喜んで帰っていく姿をみれるのは整形外科にしかないと思います。

整形外科の中にもたくさんの分野があります。脊椎、関節、手、肩、スポーツ、リウマチ、腫瘍、小児整形など、各骨/関節ごとに専門があります。整形外科は驚くほど多くの疾患の種類がありますので、実は勉強が大変です。しかし、市大整形外科の素敵な後期研修プログラムで、効率的に学習することができます。たくさんの病院で研修でき、多彩な症例に触れることができます。その中できっと興味ある分野に出会えると思います。

そして、市大整形外科はスポーツ活動にもactiveで、年に一度、他大学整形外科医局対抗の野球、サッカー、バスケの大会があります。スポーツを通じて先輩後輩との絆が強くなり、その絆が仕事にも活きてきます。スポーツして楽しい→仲良くなる→仕事の連携がうまくいき仕事が楽しくなる。市大整形外科はそういうところです!ぜひお待ちしています。

斉藤 公亮

こんにちは。平成25年度卒の斉藤公亮と申します。
私は大阪市大で初期研修を行い、その後大阪市大整形外科へ入局させていただきました。市中病院での勤務を経験し現在、大学病院で前期研究医として元気に勤務しております。

もともと学生時代からスポーツをしていたこともあり、整形外科は身近な存在ではありましたが、実際学んでみると実に多岐にわたる専門領域があることがわかりました。また、患者さんや社会からのニーズも増しており今後ますます発展する診療科の一つと確信しています。

では、それほど高い専門性を求められることに不安を感じられる方もいるかもしれません。しかし、大阪市大整形外科では入局後「大阪市大整形外科クリニカルフェローシップ」によって一般外傷から専門性の高い疾患まで一通り経験できるプログラムが設定されています。これにより執刀経験も早期から積むことができ主治医としての自覚と責任も身についたと思います。
また、いずれの関連病院も教育熱心な上級医に恵まれておりました。先ほども述べた通り、整形外科は多数の専門分野がありますのでその間に自分にとって本当に興味のある分野と出会うこともできます。

さらには毎年入局者数も多く、困った時、悩んだ時には相談に乗ってくれたり時には飲みに行ったりしてはじけることのできる同期もたくさんいます。
このように縦のつながりに加えて横のつながりも強いことは当教室の誇るべき特徴と思います。

もしよろしければ、一度見学にきていただき整形外科、そして当教室の雰囲気を感じていただければと思います。

堀 悠介

平成23年卒業の堀悠介です。
私は2年間の初期研修を終え、4年間大阪市大の研修プログラムで整形外科医として様々な病院で経験を積み、7年目から大学院に進学しました。ここでは大学院生の生活に関して少し紹介させて頂きます。

大学院生の仕事は何といっても研究です。大学院では病棟業務が免除されるケースが多く、自分の時間が大いにありますので、研究に専念できる環境が整っています。私は整形外科の中でも脊椎を専攻しており、現在は基礎研究として遺伝子治療による脊椎固定術の低侵襲化をテーマに日々研究を行っています。臨床研究としても筋肉量と腰痛、脊柱アライメントの関係をテーマに研究を立ち上げ、統計学の授業も受けながら、研究のノウハウを勉強しているところです。

また、大学院生と聞くと収入や臨床のスキルが下がってしまうことを心配される方も多いかと思いますが、その辺りも心配は無用です。大学院生には外勤日が割り当てられていますので、私の場合、そこで外来や脊椎の手術を上級医に指導してもらいながら、同時に収入を得ることができており、決して生活に困窮しているということはありません。
先輩方の中には卒業後もしくは在学中にアメリカやフランスなど海外留学に行かれる先輩も多く、私も機会があれば留学したいと思います。

大阪市大整形外科では、大学院入学後も、大学のスタッフを始め同門会の先生方からの温かい御支援のおかげで、整形外科医として充実した生活を送ることができます。
少しでも整形外科に興味がある方、まだ研修先を迷っておられる方は、ぜひ一度見学に来て下さい!お待ちしております!

大山 翔一朗

平成21年卒、7年目の大山翔一朗です。

現在、私は脊椎外科を専攻し、4月より大学病院で前期研究医として勤務しています。もう4年以上前になりますが、私が整形外科を志望すると決めた日のことを覚えています。研修医2年目の10月、周囲が進路を決めていく中、私はまだ結論を出せずにいました。様々な診療科があり、どれも本当に魅力的でしたが、自分の将来を改めて考えたときに、

  1. 様々な年齢層の患者さんを相手に仕事ができる
  2. 保存療法から手術まで選択肢があり、それらを完遂できる
  3. 自分が施した治療で、患者さんが「治った、良くなった」と実感できる
上記3つの要素を重視したいと考え、その結果、整形外科こそが自分の進むべき道であると考えるに至りました。

しかし、いざ整形外科に入局するとなった際、同期入局者や、先輩を見渡しても、学生時代から整形外科を志望している先生方が多く、随分と基礎知識に差があるなぁと、整形外科医としての将来に不安を抱いていました。そんな不安があったものの、市大整形外科が提供する後期研修プログラムである「大阪市大整形外科クリニカルフェローシップ」によって、入局後の4年間で、ほぼ全ての分野での研修と、執刀医・主治医として多くの外傷を経験することができました。多くの先輩方、コメディカルの皆さん、同期や後輩のサポートの元、専門医試験を受ける学年を迎えるに至っています。

整形外科医としての日々は、当初思っていたよりも忙しくありますが、入局前に重視した3つの要素を充足してくれるものであり、様々な選択肢の中から、大阪市大整形外科への入局を選んで良かったと思っています。

以上、私の経験が、悩んでいた研修医時代の自分と同様に、進路に迷える研修医の先生方にとって、決断の一助となれば幸いです。

西田 洋平

はじめまして、卒後6年目、前期研究医の西田洋平と申します。

私は学生時代から整形外科を志望しており、スポーツ整形に関するサークルでも活動しておりました。その時から大学の整形外科の先生方にはお世話になっており、加えてBSL実習での雰囲気も大変良かったことから、入局を決意した次第です。

ところで、皆さんは整形外科ときくとどのようなイメージを持たれるでしょうか?骨や筋肉に関する疾患を扱うところという印象でしょうか?これは少し間違っていて、骨や筋肉に限らず運動器全般という幅広い分野を担っています。恥ずかしながら私自身元々整形志望であったにもかかわらず、このあたりの認識は浅かったように思います。実際市大整形は9つのグループに分かれており、非常に高い専門性を求められます。私はスポーツグループに進みましたが、整形外科志望の方はもちろん、今のところあまり興味のない方でも、きっと興味をもてる内容があるのではないかと思います。

実際に入局してからの後期研修期間においては大学病院のみならず関連病院も含めて幅広く研修させて頂くことで、整形外科医として必須の知識の習得が可能となります。どの病院に行っても雰囲気は非常に良く、指導医の先生にも恵まれたように感じます。

また、近年は入局者が多く、つまりは同期が多いということであり、これは日々の診療において悩むことが多い中で、大変重要な支えになります。このあたりは文章では伝わりにくいところもあるかと思いますので、気軽に見学に来て頂き、整形外科の雰囲気を感じて頂ければと思います。是非お待ちしています。

織田 一貴

前期研究医の織田一貴といいます。

私は、和歌山県立医科大学医学部を卒業し、初期研修後、大阪市立大学整形外科へ入局させていただきました。東住吉森本病院、済生会中津病院、石切生喜病院を経て大学病院をローテートしております。

今までの病院では外傷を始めとした臨床研修が中心であり、骨折の手術を中心に上級医の指導のもとに執刀させていただく機会もございました。

一方大学病院では緊急入院は少なく貴重な症例をじっくり勉強するには非常にいい機会だと思います。勉強会もグループ毎に開かれており、様々なことを勉強できます。また海外からの留学生もおり、英語に接することが増えました。個人的ですが、今まで英語でカンファレンスをしたことがなく初め戸惑いました。もう少し英語を勉強しとけば良かったと反省したところです。しかし英語は今後使う機会は少なからずあると思いますので、時間があれば勉強しておくことをお勧めします。

実際の大学病院での研修ですが、大きく分けて4グループありますが、もし自分の進みたい専門があれば優先してローテートすることができます。また多くの先生方と知り合えるいい機会なので興味がある方は是非一度見学に来ていただければと思います。

横井 卓哉

横井 卓哉 こんにちは。大学院生の横井と申します。

私は手外科グループに所属し、iPS細胞を用いたハイブリッド人工神経の開発に関する研究を行っています。 整形外科と聞くと、まず「骨・筋肉」が頭に思い浮かぶ人が多いですが、筋肉や骨は、「神経」があって始めて動くものです。私達はこの末梢神経の再生の為の研究を行っています。

iPS細胞って聞いて、最先端っぽいなあ、でもなんだか難しそう?って思いませんでしたか?その通り、最先端で、ちょっぴり難しくて大変な時もありますが、iPS細胞と併用した人工神経の開発においては、日本一、世界一と自負しながら、指導医の先生方の多大なサポートの下に、日々頑張っています!私達の研究テーマは、あと50人ぐらい人手が欲しいぐらいやりたい研究テーマがたくさん控えていますので、是非私達と一緒に研究しましょう!

基礎研究なんて、本当に自分の将来の臨床に役に立つのか?って考えておられる先生もいるかもしれませんが、絶対に役に立つと私は思います。大学院に進学した理由や、そもそも整形外科を選んだ理由をここ書くと5万文字を軽く超えそうなので、医局説明会や懇親会の時などに気軽に聞いて下さい!

玉井 孝司

当教室の大学院では整形外科領域の基礎医学について日夜探求しております!
基礎研究は、一般臨床とは全く違った視点からのアプローチとなるため、物事の視野や知識の引き出しが格段に増えます。

また、いずれの研究も一人の力では完遂することが出来ず、教授をはじめとした指導医の先生方や、大学院先輩、同期、後輩など多くの人の力を借りながら前に進めていくものであり、人と人とのつながりを強く感じ、非常に有意義で充実した毎日となっています。

このような整形外科の基礎研究に興味のある方は、是非我々と未来に向けて夢のある研究をしませんか?いつでも連絡をお待ちしています!

大学院生抄読会にて 大学院生と支えてくれる仲間たち

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昨年度の卒業生と行く大学院生旅行

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海外学会での発表

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