大阪公立大学大学院医学研究科
整形外科学Dept. of Orthopedic Surgery, Osaka Metropolitan University Graduate School of Medicine

腫瘍グループ

腫瘍グループ紹介

当グループでは骨軟部腫瘍に関する臨床研究を幅広く行っております。以下に代表的な研究について簡単に紹介します。

単純性骨嚢腫の発生メカニズムの解析

単純性骨嚢腫は長幹骨および踵骨に発生する良性の骨腫瘍です。若年者に多く発生し、骨折を来すことがあり、日常生活に影響を与える場合もあります。しかしその発生原因については明らかにされていません。当院では手術の際に得られた内溶液と壁細胞を生化学的に解析し、その発生原因を解明するための研究を行っています。

単純性骨嚢腫の発生メカニズムの解析

高悪性度骨軟部腫瘍に対する抗がん剤治療前の妊孕性温存

高悪性度骨軟部腫瘍に対する抗がん剤治療前の妊孕性温存高悪性度骨軟部腫瘍に対する治療には、抗がん剤治療が必要になることがあります。抗がん剤の副作用により、不妊になる可能性があります。当科では抗がん剤治療前に精子・卵子温存や精巣・卵巣温存などの必要性をガイドライン作成に携わった側の立場から説明し、推奨しています。

皮膚から露出した骨軟部腫瘍に対する研究

高悪性度の軟部腫瘍は、皮膚から露出し、出血や疼痛の原因となることがしばしばあります。このような患者様に対する治療には様々な工夫が必要となります。当院ではMohs軟膏や亜鉛華デンプンを使用し、術前の出血コントロールや疼痛コントロール行うようにしています。

ナビゲーションを用いた低侵襲骨軟部腫瘍切除術

サイズが小さく、触診による部位の判断が困難な腫瘍に対しては、手術の際、部位を同定するために手術侵襲が大きくなることがあります。当院ではこのような腫瘍に対し、術前に皮膚マーカーを用いたCT検査を行い、術中ナビゲーションを行うことにより腫瘍の位置を可視化し、低侵襲に腫瘍切除を行っています。

ナビゲーションを用いた低侵襲骨軟部腫瘍切除術

超音波検査による軟部腫瘍画像診断

軟部腫瘍はあらゆる部位に発生し、良性・悪性の鑑別が重要になります。一般的な画像検査はCTやMRIですが、非特異的な画像所見を呈することが多く、すぐに検査できないことがあります。当院では簡便で低侵襲の超音波検査を用いた軟部腫瘍の画像診断を積極的に行っています。

超音波検査による軟部腫瘍画像診断

軟部腫瘍が呈する熱感に対する研究

軟部腫瘍が生じた際、その増大速度や周囲の炎症性変化から、熱感を感じることがあります。この熱感の意義についてはよく理解されていません。当院では非接触赤外線体温計やサーモグラフィカメラを使用して、熱感・表面温度と良・悪性腫瘍との関連について研究を行っています。

軟部腫瘍が呈する熱感に対する研究

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