脊椎外来のご案内
脊椎外科クリニックでは頸椎から腰仙椎にいたるあらゆる脊柱疾患の治療に取り組んでおり、頚椎~腰仙椎までの脊椎手術を年間200件前後実施しております。
我々のクリニックの特徴は低侵襲手術手技です。脊椎手術への顕微鏡や内視鏡の応用に10年以上前から取り組んでいます。神経や周囲組織を愛護的に守りながら手術を行うことができます。症例に応じて脊椎インスツルメンテーション(金属による固定)による手術も最新の治療機器(ナビゲーションシステム、運動誘発電位測定装置など)を用いて安全に行っています。
- 腰椎椎間板ヘルニア
- 腰椎には通常5つの椎骨が存在しますが、これらの椎骨の間には前方に椎間板、後方に左右の椎間関節があり、上下の椎骨を連結しています。前方に存在する椎間板はクッションの役目をしている軟骨の一種ですが、何らかの外力でこの一部分が後方へずれると、下肢へ分布する神経に圧迫力が加わり、腰痛や下肢の疼痛、下肢のしびれが生じます。比較的急に発症し、ぎっくり腰の原因の一部を占めます。診断はその経過やいわゆる神経学的所見からなされますが、近年比較的容易に撮影が可能になったMRIを利用するとその診断は容易となります。急性期には安静が治療の主たる方法となり、痛みを抑えるために鎮痛剤や筋肉が柔らかくなる筋肉弛緩剤を服用するのも良いでしょう。安静や内服薬で症状が軽快しない場合には、リハビリテーション(牽引や温熱療法など)や硬膜外注射、神経根ブロックといった方法で2~3ヶ月経過を見た後、どうしても症状の軽減が得られない場合には最終的に手術療法の適応となります。当クリニックでは椎間板ヘルニアの脱出形態により、内視鏡視下にヘルニアを摘出する方法か、もしくは顕微鏡視下にヘルニアを摘出する方法のどちらかを選択します。手術創も小さく、術後の創部痛も最小限に抑えられ、術後のリハビリテーションも早期にまた円滑に行うことが出来ます。

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- 腰部脊柱管狭症
- 腰脊椎骨の後方部分には脊柱管と言われる神経の通り道が存在します。この通り道が狭くなる病態を腰部脊柱管狭窄症といいます。脊柱管が狭くなる原因には、骨棘の形成、靱帯の肥厚、すべりの発生などいろいろな原因があります。また、腰部脊柱管狭窄症の特徴的な症状として、一定の距離を歩くと足から下腿、大腿にかけてしびれや痛みが出現し、少し前屈みで休憩すると症状が軽快し、また同じ距離を歩けるようになるという間歇跛行が現れます。しかし自転車では移動が容易であるというのも特徴的な症状です。このような患者さんにはまず、痛みの程度に応じて消炎鎮痛剤の投与や、神経へ分布する血管を広げるよう末梢循環改善剤の内服や点滴、注射を行い、同時に理学療法を始めます。こういった保存治療を行っても症状の改善が得られない場合には手術加療が必要となる場合があります。一般的に腰部脊柱管狭窄症の手術は狭窄している神経の通り道を、左右から骨を削ることにより広げる手術を行いますが、当クリニックでは手術用顕微鏡や内視鏡を用いて、片側だけ骨を削ることにより反対側も通り道を広げる方法を行っています。このやり方ですと、腰椎の背中側に付着している背部筋肉を片側しかはずさずに済むので、背部の筋肉に対してやさしく、手術後に持続する腰痛を軽減出来ます。

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- 腰椎すべり症
- 腰椎すべり症は椎骨が前後にずれているために、神経の通り道が狭窄し、腰痛や下肢痛、しびれを引き起こす腰部脊柱管狭窄症の一病態です。保存的治療は腰部脊柱管狭窄症に準じて行われます。歩行距離が減少し手術的治療が必要になった場合には狭窄症のように神経の通り道を広げる手術だけでは不十分で、異常な可動性が生じているところを動かないようにする固定術が必要になります。最新の方法では約7cmの皮膚切開で行うことが可能であり、術後の創部痛も少なく、リハビリテーションも早く行えるという利点があります。
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- 骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折
- 骨密度は加齢により、また特に女性では閉経後からホルモンバランスの変化により骨の密度が低下してきます。骨の密度が基準値以下になると骨粗鬆症という病気になり、容易なことで骨折する可能性が生じます。脊椎は体幹を支持している組織ですので、骨の密度が低下すると軽微な外傷や知らず知らずのうちに脊椎が潰れてきます。これは力のかかり具合から、胸部の脊椎である胸椎や腰椎、その移行部に多く見られ、圧迫骨折といいます。非常に強い痛みがありますが、通常は潰れた脊椎は潰れたままの状態で骨が癒合し、少し変形を残す程度で治癒し、疼痛も軽減してゆきますが、一部骨の癒合状況が悪く骨がつかない偽関節という状態になることがあります。この状態で体を前後に曲げてレントゲンで調べてみると、偽関節部分は開いたり閉じたり異常な動きを呈することがあり、いつまで経っても痛みが治まらないという状況を来たします。従来ではいわゆる大きな手術をしていましたが、高齢者にとっては侵襲が大きく、また骨がもろいのでスクリューの脱転やゆるみといった合併症も生じる場合が出てきました。当クリニックでは出来るだけ金属の使用を最小限にし、骨に親和性の高い骨セメントを用いて、偽関節を生じている部分の固定を行っています。手術中はレントゲンやコンピューターナビゲーションシステムを用いて安全かつ正確に手技を行えるようにしています。

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- 頸椎症性脊髄症、頸椎椎間板ヘルニア
- 腰頸椎は7つの椎骨で構成されており、椎骨の後方には腰椎と同じく脊柱管という神経の通り道が存在します。頸椎の場合は腰椎と異なり、脊柱管の中を通っている神経は脊髄と呼ばれ、脳と同じ中枢神経です。このため、腰椎と同様の圧迫性病変でも異なった症状を呈します。頸椎症性脊髄症とは頸の椎骨(頸椎)に加齢性変化が生じ(頸椎症)、これにより脊髄の症状(脊髄症)を生ずるという意味です。頸椎椎間板ヘルニアは腰椎椎間板ヘルニアと同じ病態ですが、症状が頸椎部と腰椎部では違ってきます。頸椎部の場合は椎間板ヘルニアの場所によっても違いますが、頸から上肢にかけての放散痛(電気が走るような痛み)が典型的で、これは頸を動かすと増強します。また中心部に突出すると頸椎症性脊髄症と同じく脊髄の症状を呈します。脊髄の症状というのは具体的には、手の細かな運動が困難(お箸が持ちにくい、字が書きにくい、ボタンがはめにくい等)になったり、脚が突っ張って歩きにくい、階段を下りるとき足ががくがくする、上肢の筋萎縮、脱力、上下肢および体幹のしびれなど、全身に症状が出現します。頸椎椎間板ヘルニアの放散痛であれば、保存的加療(投薬、安静、リハビリテーション、注射など)で症状が軽減する場合が多いですが、脊髄の症状の場合は徐々に進行する場合が多く、症状の程度により手術が必要になる場合もあります。手術は後方法と前方法の2種類がありますが、それぞれ一長一短があり、画像所見や臨床症状によってどちらを選択するか決めています。特に前方法を選択する場合には手術用顕微鏡を用いて神経に対して愛護的操作を心がけ、可能な限り安全な操作を心がけています。

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- 頸椎後縦靱帯骨化症
- 腰頸椎後縦靱帯とは頸椎骨の後方に存在し上下の椎骨と連続している靱帯で脊髄から見ると前方に存在します。頸椎後縦靱帯骨化症とは柔らかい靱帯が骨に置き換わって、徐々に厚さを増し、脊髄を圧迫するという病気です。症状は頸椎症性脊髄症と同じく脊髄の症状が主ですが、この後縦靱帯の骨化は徐々に起こるため症状が出現しにくく、非常に高度に脊髄が圧迫されて、初めて症状が出現する場合があります。症状が軽度な場合には、保存的加療(投薬、安静、リハビリテーションなど)で経過観察していますが、症状が進行性の場合には手術加療の適応となります。当科では病巣範囲に応じて前方法か後方法を選択してします。病巣範囲が少なければ、前方法で手術用顕微鏡下に骨化靱帯を摘出する方法を選択し、その存在、範囲が広ければ後方法を選択しています。
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