大阪市立大学 大学院医学研究科 泌尿器病態学

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尿路結石症グループ

 大阪市立大学における尿路結石研究の歴史は古く,ESWL(体外衝撃波結石破砕術)が全国の国公立大学・公的病院で最も早く導入された1985年以降,ESWL治療・研究の中心的役割を果たしてきました.最近ではESWL治療も一般に広く普及し,また,日本泌尿器科学会においても泌尿器悪性腫瘍における分子生物学的アプローチや過活動膀胱などの排尿生理研究が泌尿器科研究の中心となると共に,尿路結石症の研究はやや下火になってきた感がありました.大阪市立大学も例外ではなく,多くの優秀な研究者を排出した尿路結石症グループもここ数年は新たな研究がストップしていました.しかし,近年,尿路結石症も生活習慣病の一種であるという考えが主流となり,再び脚光を浴びる分野となってきています.
 一方で慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)は世界中で増え続ける末期腎不全患者の予備軍として注目され,2007年末の統計ではeGFRが60未満であるステージ3,4,5は日本の全人口の約1割にあたる約1100万人と推定されています.重要なことはCKDが心血管疾患(cardiovascular disease: CVD)の危険因子であることです.また,総死亡率の相対危険度も腎機能低下により高くなることが大規模疫学調査で明らかにされ,本邦疫学調査でもCKDがCVD発症や死亡の重要な危険因子であることが示されており,CKDは見過ごすことの出来ない重要な病態です.CKDのリスクファクターのひとつとして尿路結石は明記されており,その他のCKDのリスクファクターである脂質代謝異常,高尿酸血症,高血圧,耐糖能異常,肥満,メタボリック症候群などは尿路結石症のリスクファクターとオーバーラップするものばかりです.現在,当グループでは尿路結石症患者のCKD・CVDについて循環器内科とも連携し研究中でその成果を日本泌尿器科学会,日本尿路結石症学会,米国泌尿器科学会などで発表しています.

 

文責:井口太郎