【前立腺癌小線源療法外来】(月曜日:午後)
前立腺癌は近年の高齢化と食生活の欧米化が大きな要因となり、著しく増加してきている疾患です。

治療法は癌の質や拡がり方、年齢や体力を考慮して幾通りかの治療法があり、担当医と患者様が相談して決定されます。
これまでの主な治療法は
1. ホルモン療法
2. 放射線治療(外部照射)
3. 根治的前立腺切除術
の主に3つから選択されてきました。
しかし、そのいずれにも長所・短所があります。
大阪市立大学付属病院では これまで一般的に行われてきました上記の3つの選択肢以外に「前立腺癌永久挿入密封小線源治療」と呼ばれる新たなる治療法を選んでいただく事が出来るようになりました。
「前立腺癌永久挿入密封小線源治療」とは放射線治療の一種でありますが、これまでの放射線治療法とは違う多くの長所を持っております。欧米、特に米国においては前立腺全摘術と外部放射線治療にならぶ、第3の標準的治療法として急速に普及しつつあります。
長所としては
o 長期入院を必要としない(数日間の入院で日常の生活に復帰できる)
o 線源の刺入に要する時間は90分以下(治療時間が短い)
o 比較的低侵襲な治療法である(外科的手術に比べ)
o 外科手術と同等の治療結果が得られている。
o 副作用が少ない
o 手術コスト、患者コストの軽減が期待できるといった点が上げられます。
日本国内では、医療法で退室基準が規定され2003年9月に治療が開始されました。最小限の入院で、早期に回復し、速やかに通常生活に戻ることができ、10年後の転帰も良好で合併症頻度も他に比べ低いという治療法の利点がマスコミ報道、インターネット等により広く紹介されており一般に知られるようになった治療ですが、実施できる医療機関はごく少数に限られております。
大阪市立大学医学部付属病院では、この「前立腺癌永久挿入密封小線源治療」が実施できる事となり、その専門外来を2006年5月から行うこととなりました。
担当:吉村力勇
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【男性不妊症外来】(第1,3,5週の金曜日:午後)
男性不妊症外来は第1,3,5週の金曜日の午後(受付13時30分より15時まで)に予約制の専門外来として開設しております。
一般的に、正常な性生活を営んでいるにもかかわらず、2年以上経過しても自然妊娠に至らない場合を不妊症と定義されます。不妊症のカップルのうち約半数に男性側にも何らかの原因があるといわれており、不妊治療は女性だけに必要なものではありません。当院での男性不妊外来でも可能な限りカップルで受診していただき、検査結果や診断結果の説明、今後の治療方針について、充分に時間をとり説明させていただくことを一番に心がけております。
男性不妊症の原因として造精機能障害、精路通過障害、性機能障害や感染症に大きく分類されます。このうち精巣で精子を作る機能が低下する造精機能障害がもっとも多い原因です。
男性不妊外来では問診と診察、ホルモン検査等の血液検査、精液検査、超音波検査を最初に行い、必要に応じて専門的な検査を追加します。体に負担をかける検査を行う前にはその検査の必要性と内容についてあらかじめ説明し、納得していただいてから行うようにしておりますので安心して御来院下さい。
男性不妊症に対する治療として、お薬による治療の他、ホルモン剤の注射による治療、精索静脈瘤に対する手術療法を行っております。また人工授精、顕微授精を希望する患者様の相談も行っております。
もちろん男性のみの診察も可能ですが、できましたらカップルでの受診を歓迎します。
担当:鞍作克之
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【腎移植外来】(水曜日:午後)
当施設では1986年以来、現在に至るまでに(2006年9月時点で)、生体腎移植96例、献腎移植64例を行っています。 当初は献腎移植症例の比率が生体腎移植症例とほぼ同程度でしたが、近年は全国的に献腎移植症例数が減少しており、当施設においても献腎移植症例は減少傾向です。 その反面、生体腎移植症例は増加傾向で、2000年以降は年間平均10症例以上の生体腎移植を行っています。
近は70歳を越える高齢者ドナーなどのマージナル・ドナーや二次移植、糖尿病腎不全などのハイリスク・レシピエントのケース、 ABO血液型不適合腎移植、非血縁(夫婦間)移植にも積極的に取り組んでおり、良好な成績を得ています。 当施設における1995年以降の生体腎移植の移植腎生着率は7年で91%です。今後、免疫抑制療法の進歩に伴って生着率がさらに向上すると期待されます。
また、安全性と低侵襲性が要求されるドナー腎摘除術については、近年は腹腔鏡下手術を行っており腎機能保持の観点からも良好な成績が得られています。
担当:仲谷・内田・長沼・岩井
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【腎不全・ブラッドアクセス外来】
腎不全外来では血尿,蛋白尿という初期の段階から,透析療法,透析関連の合併症に至るまで,幅広くサポートしております.
さらに,腎不全以外にも特殊血液浄化を実施しております.

1) 保存期末期慢性腎不全
末期慢性腎不全で透析療法を受けておられる患者は日本全国で約25万人を超えており,大阪府下でも2005年末で18,000人を超えています.糖尿病や高齢化に伴い,その患者数は依然毎年増加傾向にあります.
当腎不全外来では慢性腎不全患者を対象に,血尿や蛋白尿を有する保存期(腎不全初期)の食事療法や薬物療法を積極的に行っております.さらに,この時期から出現する腎性貧血や高血圧,二次性副甲状腺機能亢進症の内科的治療も行っています.
また,腎不全が進行し,透析療法が必要になった際にも,血液透析(HD)や腹膜透析(PD),腎移植(TX)の各治療法について十分に説明し,治療を行っております.HDは入院ないしは外来導入を行っており,状態が安定すれば透析専門クリニックへの紹介も行っております.
2) バスキュラーアクセス(シャント)
バスキュラーアクセス(シャント)とは透析療法が必要になり,患者さんがHDを選択される場合に必要になってくる手術です.バスキュラーアクセス(いわゆるシャント)には自己血管で行う内シャントや人工血管を利用するグラフトアクセス,カテーテル留置や動脈表在化術なども行っております.代表的な内シャントの方法や成績は別紙をご覧ください.
また,血管の閉塞や狭窄(アクセストラブル)に対する治療も積極的に行っており,外科的手術だけではなく,カテーテルを利用したインターベンション治療も行っています.ほとんどの手術は「日帰り手術」でい→行っており,毎週木曜日の午後が手術日となっています.
3) 腹膜透析(CAPD,PD)
治療法で腹膜透析を選択される場合の手術や,術後の管理などを行っております.HDとは違い,お腹にカテーテルを挿入するため,この手術は1~2週間の入院が必要となります.また,液の交換や日常管理は患者さんが中心となるために,患者指導についても導入前からこの外来で行っています.カテーテルケアについては専門看護師による指導が中心になります.
4) 長期透析合併症
1. 二次性副甲状腺機能亢進症に対する外科的治療
二次性副甲状腺機能亢進症は進行すると内科的には治療が困難となり,副甲状腺を外科的に摘出する必要があります.当院では年間20例以上の副甲状腺の摘出術を行っており,術後のカルシウム,リン管理などもこの外来で指導しております.
2. アミロイド骨関節症(手根管症候群,ばね指)
透析療法が長期化してくるとアミロイド線維が骨関節を中心に蓄積してきます.特に手根管症候群,ばね指はADLを損なうため,その外科的治療を行っております.手術方法や成績は別紙を参考にしてください.さらに,肩関節や膝関節に蓄積し,機能障害をきたした場合は関節内薬物注入などの治療も行っております.
5) 特殊血液浄化法
腎不全以外にも血液浄化が必要な病態が存在します.劇症肝炎や自己免疫性疾患に対する血漿交換療法や免疫疾患に対する免疫吸着療法,血液型不適合移植に対する二重濾過療法,高コレステロール血症や閉塞性動脈硬化症に対するLDLアフェレーシス,潰瘍性大腸炎や慢性関節リウマチに対する白血球除去療法などの特殊血液浄化を行っています.
このように腎不全に対するHD,HDF,HF,CHD,CHDF以外の血液浄化法も積極的に行っており,対象患者さんは腎不全患者のみならず,多岐に渡っています.
(担当:武本佳昭・長沼俊秀)
(内シャント手術について)
【手術目的】
血液透析施行のための血管の手術です.血液透析は1分間に約200mlの血液を処理します.実際,血液透析施行時は血管にかなり太い目の針を刺す必要があり,これから長期に渡って針を刺す必要があります.
血流が十分な動脈に直接針を刺しても血液は十分に取れるのですが,刺し続けるのは困難であるため,点滴と同じように静脈に針を刺します.
しかし,今の状態では十分な血液が処理できないので,静脈にたくさんの血液が流れるような手術を施します.
【手術方法】
局所麻酔を(前腕・肘関節部・上腕)に約10ml程度行います.皮膚を約(2(ないし3~4)cm横に切開し,静脈と動脈を周囲組織から剥離します.静脈に生理食塩水を注入し,血液の流れを確認します.
このとき,同時に血管を拡張させますので,多少痛みを伴います.
また,血管に狭窄が存在し,非常に細い場合はカテーテルを挿入して血管を拡張させます.
この場合,肩や上腕部の血管も拡張させます.麻酔は効きませんので,多くの場合苦痛を伴う痛みが出ます.
しかし,非常に短時間であるため,患者さんには我慢していただいております.このあと,血管に穴(約7~8mm)をあけ,髪の毛程度の糸で動脈と静脈を吻合します.血流を再開通させ,動脈の血液が静脈に流れた場合成功ですが,流れが十分でない場合はヘパリンという血栓予防のためのお薬を注射し,患部をもみほぐして血流をよくする処置が必要になります(特に痛みなどはありません).
流れが十分あれば皮膚を閉じて手術は終了です.
この時点で血流不良が確認された場合,もう一度切開部分の糸をはずし,血流を確認する処置(生理食塩水を入れたり,カテーテルを挿入したりという痛みを伴う処置)が必要になることがあります.
手術時間は30分前後です.
【手術の合併症】
局所麻酔の合併症はアナフィラキシーショックや血圧低下などです.これまで,何千例も手術をしておりますが,アナフィラキシーショックというひどい状態になった患者さんはおられません.血圧低下は麻酔量にもよりますが,通常20ml以下ですので,100人に1人程度で出現する可能性があります.
手術の合併症は出血と感染です.出血は非常に少量であるため,これまで問題になったことはありません.当然輸血を施す必要はありません.その他,神経障害が出る場合があります.これは皮膚を横に切るため,皮下に走る細い神経を切ってしまうことがあるためです.
皮膚切開から先の部分の知覚消失や鈍麻,異常知覚などが出現する可能性があります.しかし,末梢神経であるため,時間経過とともに軽快し,1年以内には神経症状もなくなります.
【手術成績】
この手術の場合,当院での成功率はこれまでの成績では97.3%です(1ヶ月以内の閉塞を失敗とした場合).しかし,血管の状態つまり動脈硬化や非常に細い場合などはもう少し成績が落ちます.ただし,血管は生ものですので,透析を開始してからも穿刺や血圧の変動などで狭窄や閉塞が生じ,再手術や血管拡張術が必要になる患者さんも多いのが現状です.1回の手術で一生使用できる患者さんもおられますが,まれであり,1年の開存率は85.6%,3年75%,5年67.5%,10年52.2%となっています(いずれも当院の成績).
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