学域名 | 臓器器官病態内科学講座 臨床腫瘍学 (英語表記)Clinical Oncology |
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代表者 |
![]() 教授(兼任) 川口 知哉
- Tomoya Kawaguchi
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場所 | 学舎 7階 |
連絡先 |
TEL:06-6645-3793 MAIL:ocu-oncol@med.osaka-cu.ac.jp |
ホームページ |
http://www.med.osaka-cu.ac.jp/clinical-oncology/index.shtml ![]() |
概要 |
当院の臨床腫瘍学講座は、政府策定のがん対策推進基本計画から2012年に文部科学省の採択事業「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」に基づいて作られた講座です。 日々進歩しているがん薬物療法の新規薬剤および治療法の開発に従事することは臨床腫瘍学の重要な役割の一つです。 臨床試験への参加を積極的に行い、エビデンス創出の担い手になるよう日夜診療と研究に従事しております。 また、臨床試験を立案できる人材を作るための教育整備を目指しています。キャンサーボードについては、化学療法センター を中心に実施し、肺がん、乳がん、消化器がん、原発不明がん等の対応を協議しています。 地域がん診療連携拠点病院としての役割を担い、看護師、薬剤師等との多職種に渡る 臨床試験推進の中核になるべく日々努力をしております。 また、医学部の特性を生かしたtranslational researchにも取り組んでおり、臨床検体を用いた薬剤耐性機序の解明など肺がんの病態と病因の解明に分子生物学的手法を用いた研究等を行い、臨床にフィードバックできる研究をしています。 |
概要 | 既治療非小細胞肺癌患者を対象としnab-パクリタキセルの有効性、安全性を検討する臨床第Ⅱ相試験を実施しています。nab-パクリタキセルはパクリタキセルのようにアルコール溶剤が必要でなく、点滴時間も短く、外来化学療法に適した薬剤です。既治療非小細胞肺癌患者に対するnabパクリタキセル単剤治療はまだ臨床試験データが不足しており、最適な投与スケジュールの検討がされていません。試験治療計画ですが、nab-パクリタキセル100 mg/㎡を生理食塩水50mlに溶解し1,8,15日目に30分かけて点滴静注します。これを21日毎に毒性による休薬・中止またはPDが確認されない限り継続します。 |
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概要 | 肺癌死の減少には予防が重要であり、発癌メカニズムの解析が必要です。非喫煙者肺がんと喫煙者肺がんのそれぞれに違うアプローチで研究を進めています。非喫煙者肺がんについては受動喫煙にも注目し、網羅的遺伝子解析との関連を調査しています。 一方、喫煙者肺がんについては、喫煙が関与する疾患であるCOPDとの関連に注目しています。これまでに、COPD肺がん患者を対象とした解析で、PIK3CA遺伝子変異が本集団において有意に高頻度で認められ、また、COPDの重症度と有意に関連することを報告しました。PIK3CAの関与する経路は細胞増殖・分化、タンパク合成、アポトーシスなどに関与しているとされています。COPD肺がん患者を対象とした本経路の解析により、肺癌の発症メカニズムおよび、COPDとの関係を明らかにする研究を実施しています。 |
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概要 | EGFR遺伝子変異を持つ進行肺腺癌を有する高齢者患者における初回化学療法としてのアファチニブの有効性と安全性を検討する臨床第Ⅱ相試験を実施しています。 アファチニブはErbファミリー阻害剤であり、その無増悪生存期間は前述のEGFR阻害剤よりも有効性が高い可能性が示唆されています。しかし、アファチニブの75歳以上の高齢者での有用性は示されていません。試験治療計画ですが、アファチニブは、1日1回30mgを空腹時に経口投与します。なお、患者の状態により増減しますが、1日1回40mgまで増量できます。これを毒性による休薬・中止またはPDが確認されない限り継続します。現在症例を登録中です。 |
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教授(兼任) | 川口 知哉 |
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講師 | 中尾 吉孝、光岡 茂樹、金田 裕靖 |
病院講師 | 鈴村 倫弘 |
後期臨床研究医 | 谷 陽子 |