疲労研究の歴史

■ 1991年〜  厚生労働省 CFS調査研究班発足

アメリカでは、1984年にネバタ州で強い疲労等を訴える事例が発生し、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が調査に乗り出したことをきっかけにCFS(慢性疲労症候群)について本格的に研究がはじまりました。 日本国内ではあまり疲労についての研究は進んでいませんでしたが、1991年、大阪大学の木谷照夫教授を中心に厚生労働省がCFSの調査研究班を発足し、ようやく政府も疲労についての研究に本格的に取り組み始めました。

■ 1999年〜2001年 文部科学省科学技術振興調整費 生活者ニーズ対応研究 第1期

■ 2002年〜2004年 文部科学省科学技術振興調整費 生活者ニーズ対応研究 第2期

「疲労及び疲労感の分子・神経メカニズムとその防御に関する研究班」

疲労の科学 (http://www.hirou.jp/)

厚生労働省の疫学調査により疲労感を自覚している人の割合は約60%にのぼることが明らかになりました(1998年)。このように、日常生活において疲労は本当に身近なものであるにもかかわらず、あまりにもテーマが大きく、研究の対象としてこれまで十分には取り上げてこられませんでした。 そこで、渡辺恭良リーダー(現在(独)理化学研究所分子イメージング科学研究センター センター長、大阪市立大学大学院医学研究科 教授)を中心とした疲労研究班が発足され、よりよい疲労回復方法や過労予防法について研究が始まりました。

■ 2003年〜2006年 産官学連携 疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト

総合医科学研究所【疲労プロジェクト】 (http://www.soiken.info/project.html)

大阪市、大阪市立大学他、大手企業18社および株式会社総合医科学研究所が連携をとり、抗疲労商品の実用化に向けたプロジェクトが発足されました。
抗疲労トクホ(※特定保健用食品。厚生労働省が個別審査し認可される食品)を開発すべく、疲労の定量化を中心に研究がすすみ、現在は「抗疲労」をヘルスクレームとしたトクホについて厚生労働省に申請するに至っています。

■ 2003年〜大阪市立大学21世紀COEプログラム 疲労克服研究教育拠点の形成

大阪市立大学 21世紀COEプログラム「疲労克服研究教育拠点の形成」
     (http://www.med.osaka-cu.ac.jp/21coe/)

大阪市立大学は疲労科学(科学的根拠に基づく疲労の客観的評価方法およびバイオマーカーの開発)研究教育の拠点として21世紀COEプログラムに採択されました。世界最高水準の疲労研究の国際的拠点の形成を目指し、世界中から参加できる国際疲労研究センター、疲労クリニカルセンターおよび抗疲労食薬環境開発センターが設立されています。