大阪公立大学大学院医学研究科
整形外科学Dept. of Orthopedic Surgery, Osaka Metropolitan University Graduate School of Medicine

基礎研究(大学院)

研究紹介

当研究室では大学院生を中心に下記の基礎研究を行っています。整形外科で最も重要な課題の一つである骨軟骨代謝の研究を行い、骨軟骨再生に取り組んでいます。また、生体材料やiPS細胞を用いた再生医療についても研究を行っており、各分野で世界の最先端の研究を行っています(各グループ紹介のページでも研究内容について紹介していますので、そちらも御参照ください)。

① 骨形成蛋白(BMP)

当研究室では長年にわたって骨形成蛋白(BMP)を用いた骨再生の研究が行われてきました。BMPのシグナルを増強する方法について研究を行い、これまで数多くの研究結果を報告してきました。現在もBMPの骨形成作用をより効果的に継続させるための方法について研究を続けています。(指導教員:大田 担当院生:上山・竹村)

② 軟骨研究

関節軟骨の変性を病態とする変形性関節症を有する患者数は、高齢化社会を迎えるあたり増加の一途をたどっています。現在は軟骨細胞の変性予防に焦点をあて研究を行っております。(指導教員:大田 担当院生:中村・竹村)

③ 半月板研究

過去我々は、BMPを用いた半月板の組織像と類似した腱の再生に成功しました。しかし骨化など課題が残り代替法を探索し、より正常半月板に近い組織をもった半月板再建方法の開発を試みています。(西田)

④ 脊椎外科研究

超高齢社会における健康寿命延伸に寄与するべく、黄色靱帯肥厚のメカニズム解明、脊椎手術術中操作(ハイスピードドリル、バイポーラ)と神経根障害、BMPを用いた低侵襲脊椎固定術の開発などによる脊椎疾患の病態解明と、手術侵襲の低減、手術の低侵襲化に向けた取り組みを行っています。(玉井、林、大山、堀)

⑤ 脂肪由来幹細胞研究

低侵襲に採取可能な脂肪由来幹細胞に着目し、その抗炎症作用および組織再性能を利用して、新たな関節炎および骨軟骨欠損再生治療法の開発をすすめています。(上山、山田)

⑥ 末梢神経再生研究

当研究室では柔軟性と強度を兼ね備えた人工神経の開発をすすめ、末梢神経損傷や神経癒着、有痛性断端神経腫に対して人工神経を用いた治療法の有効性を検証しています。またiPS細胞を組み合わせたハイブリッド型人工神経を作製し、臨床応用に向けて末梢神経の再生医療の研究も行っています。(横井、新谷、斧出)

⑦ 腫瘍研究

悪性腫瘍モデルを用いた、転移巣病変に対するラジオ波焼灼療法と免疫賦活剤の併用効果に着目した新たな治療法の開発に着手しています。有限要素解析を用いた強度検証や生体材料を用いた単純性骨嚢胞のメカニズムの解明なども行っています。(岩井、高田、嶋谷)
医工連携による低温大気圧プラズマジェットの整形外科領域での広義的な再生医療における有用性を探索しています。(平川、嶋谷)

大学院生からのコメント

我々大学院生は、整形外科領域の基礎医学について探求し、臨床応用へ向けて日々研究を行っています。基礎研究はゼロから作りあげていくことも多く、研究の対象は興味の赴くまま無限にあります。研究相手は生物であり、一筋縄ではいきませんがやりがいは大きいです。このような整形外科の基礎研究に興味のある方は、是非我々と一緒に夢のある研究をしませんか?いつでもご連絡をお待ちしています!

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