診療と研究

ストレスと消化管機能

脳腸相関を主要な基礎研究テーマとし、ストレスと消化管機能の関連性を探索しています。近年、消化管の透過性は消化管機能において重要な役割を有していることが明らかになってきています。例えば、ストレスにより消化管の透過性が亢進すると、粘膜での微細炎症を介して内臓知覚過敏を惹起させる可能性が示唆されています。我々の最近の研究業績として、マウスにPPIを投与することにより、腸内細菌のdysbiosisを介してストレスによる消化管透過性亢進をさらに増悪させることを証明しました。すなわち、PPIを内服している場合、ストレスの状態によって症状が変わり得る可能性を示唆した報告だといえます。他には、ストレスと好酸球性消化管疾患の関連性についても研究を行っています。

参考文献

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