病気で働きを失った腎臓を、提供された健康な腎臓で代替する治療法です。
腎不全に対する唯一の根本的治療法であります。
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腎移植には親子・夫婦・兄弟から腎臓の提供を受ける生体腎移植と、亡くなった方から腎臓の提供を受ける献腎移植があります。日本では献腎移植のドナー不足が深刻であるため、腎移植件数の90%近くが生体腎移植となっています。
当院の腎移植件数は2010年頃より年間25件前後で推移しており大阪府下ではトップクラスの症例数です。2018年に総移植件数は400件を越えました。生体腎移植と献腎移植の両方を行っており、高い生着率、生存率を誇っています。(5年生着率 99% 5年生存率 98%)
当院におきましては、以前は腎移植が困難と考えられていた以下のようなハイリスク腎移植でも積極的に行っており豊富な症例数と十分な経験を持っています。
上記のような患者であっても術前にきめ細やかな検査および評価をした上で、安全な手術を行い良好な成績を得ております。
標準的な移植患者の入院期間は術後3週間〜4週間(約1ヶ月)ですが、ハイリスク腎移植ではやや長くなる傾向にあります。退院後1ヶ月は週に1度のペースで移植外来に通院していただき入念にフォローアップさせていただいております。
生体腎移植を行うためにはドナー(腎提供者)の腎臓を摘出する手術が必要です。日本移植学会のドナーガイドラインに従ってドナーの術前検査を行い、腎機能だけではなく全身状態の入念な評価を行います。手術の際には安全性および低侵襲を重視して、移植手術のほぼ全例で最先端の「腹腔鏡下ドナー腎採取術」を行っております。内視鏡のポート穴が3ヶ所と腎臓を取り出すための約5cmの小さな切開創をおくだけで手術ができます。以前の開腹手術と比較して、術後の疼痛が少なく、美容の面でも傷が目立たなくなり、入院期間も短縮(術後1週間で退院)できております。今後も、安全で低侵襲な手術を心がけていきます。