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私たちの研究テーマ:発がんのしくみを探り予防法を開発する
近年、我が国では2人に1人が、がんに罹患することが統計学的に示されています。
そのため、発がんの仕組みを十分に理解し、予防法・治療法を開発することは非常に重要です。
私たちは、がん細胞周囲に存在しがん細胞を育てやすくする「がん微小環境」における細胞群や生体内物質の変化に着目して研究しています。特に、組織微小環境を構成する線維芽細胞で、細胞老化にともなう「SASP(senescence-associated secretory phenotype)」という現象が生じ、発がん促進的ながん微小環境に変化する現象に注目しています。また、肥満に伴い腸内細菌叢が大きく変化し、腸から吸収された腸内細菌代謝物や関連物質が肝臓、そして全身の病態に影響を及ぼすこともわかってきました。当研究室では最近増加している肥満にともなう肝臓がんを中心に、遺伝子改変マウスを用いた個体レベルの実験ならびに分子細胞生物学的アプローチ、そして臨床サンプルを用いて、総合的に病態の分子メカニズムを解明すると同時に、効果的な発がん予防法の開発を目指しています。