細菌学分野
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大阪市立大学大学院
医学研究科/医学部

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 世界の年間総死亡(1998)は約5、400万人、その内訳として、循環器疾患:1、670万人、感染症:1、350万人、悪性新生物:700万人であり、感染症は総死亡の約1/4を占め、人類に甚大な健康被害を招来しています。


 最近まで、日本を含めた先進諸国は感染症を解決された過去の疾患と誤解・錯覚し、その対策を怠ってきました。感染症は1)社会的:人口の集中/都市化、移民、貧困、行政対応の不備/軽視、2)宿主的:免疫学的弱者の増加、3)病原体:病原性の変化、薬剤耐性病原体の出現などの要因により増加しています。感染症の脅威に対し、世界保健機関はヒト免疫不全ウイルス感染症/後天性免疫不全症候群、結核およびマラリアに対し緊急事態を宣言しています。


 大阪市立大学大学院医学研究科感染防御学分野/大阪市立大学医学部細菌学では、感染症、特に、細菌感染症の脅威に対し、教育、研究、そして、それらの成果を社会に還元することを指向しております。感染症は病原体と宿主の生存戦争であることから、病原体および宿主の両視点から研究しています。新興・再興感染症、特に、行政および学問的危急度の高い1)結核などの抗酸菌感染症、2)薬剤耐性病原体感染症、3)新規治療戦略(免疫介入療法)の開発、4)ワクチン開発、5)宿主防御および病変形成の分子機構、さらに、6)原因不明疾患における微生物感染の関与について、重要課題と認識し、研究を推進しています。


 研究室で得られた成果が人類の健康保持・増進、さらに、病める患者さんに反映すること(遺伝子や分子から人間へ、そして、研究室から臨床へ)を指向する所存です。

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