大阪市立大学大学院医学研究科細胞機能制御学教室


教授
広常 真治

昭和623月  大阪市立大学医学部卒業
昭和624月  大阪市立大学医学部第一                 内科研修医
平成元年4月〜平成53月 大阪大学大学院 修了
平成54月  理化学研究所研究協力員
平成74月  米国NIHリサーチフェロー

平成104月 動物遺伝研究所主任研究員
平成138月 埼玉医科大学 助教授
平成154月〜           現職

平成13年に僕が大阪市立大学・大学院医学研究科に赴任してからもう8年が経とうとしています。この間、僕たちは滑脳症の原因遺伝子・LIS1の機能解析に努めてきました。その結果、LIS1はモータータンパク質である細胞質ダイニンの制御因子であり、細胞質ダイニンが細胞で適切に局在するのに必須の因子であることがわかってきました。

また
LIS1やその結合タンパク質がどのように機能的に関連し、細胞内の物質輸送や微小管ネットワークの制御に関与しているかがわかってきました。これらの機能解析のために僕たちは生化学的な手法、つまり精製タンパク質や組み換えタンパク質を用いた研究、一分子イメージング法に代表される細胞内に蛍光標識をしたタンパク質を発現させそのダイナミックな挙動を解析する方法、タンパク質の電子顕微鏡像を三次元的に再構成する最先端の生物物理学的方法、さらにはノックアウトマウスの作成と解析による個体レベルでの遺伝子機能の解析などを駆使してきました。

LIS1という一つの遺伝子を起点として、僕たちは細胞内におけるさまざまな重要な課題に取り組み解明していくことができていると自負しています。この中で僕が学んだことは常に新しい研究のフィールドを開拓していくことの重要性、総論的な研究テーマに取り組む姿勢の重要性、またそのためにも他の研究者とのつながりの重要性です。これらは研究を外から見ているだけでは学ぶことのできないものであり、自分自身がその中で苦労し勝ち取っていくことであるように思います。若い皆さんにひとつメッセージとして発信することができるとしたら、「ぜひ我々と一緒にこれらに取り組みませんか?」ということです。

研究することに興味のある人はぜひご一報ください。

広常真治
細胞機能制御学
大阪市立大学・大学院医学研究科

准教授
山田 雅巳

平成12年1月 北海道大学免疫学研究所血清学部            教官助手
平成14年7月 EMBL (Iain Mattaj博士研究室)
          Post-doctoral fellow
平成16年9月 University of Virginia, Center of

          Cell Signaling
平成18年4月 大阪市立大学医学研究科
          細胞機能制御学助手

平成21年4月 大阪市立大学医学研究科
          細胞機能制御学講師

大阪市立大学にきて、早4年が経ちました。日本国内ならず、色々なところで研究をしてきました。現在は、滑脳症の原因遺伝子のLIS1による微小管モータータンパク質・細胞質ダイニンの輸送制御機構の解明をテーマに研究をしています。
近い将来、自分の研究が何らかの形で治療に繋がっていくことを目指して日々
頑張っています。私たちの研究に興味をもたれた方は、是非気軽にご連絡下さい。


山田 雅巳
助教
鳥羽 栞

平成16年3月 東京大学大学院総合文 化研究科
          博士課程 終了
同研究科科学技術新興特任研究員を経て

平成17年4月 (独)情報通信研究機構 

          専攻研究員

平成20年4月 日本学術振興会特別研究員

平成21年より現職

化学エネルギーを力学的エネルギーに変えるアクチュエーターである
モータータンパク質の魅力に取り付かれてはや10年経ちました。細
胞生物学、分子生物学、生化学の手法などからアプローチを続けてい
きたいです。
最近はもっぱら生物物理学の立場からタンパク質の構造解析を行って
います。


鳥羽 栞