大阪公立大学大学院医学研究科 脳神経外科学教室

(旧 大阪市立大学)

研修体験記
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研修体験記:前期臨床研修(卒後1-2年)

K.Mさん

 私は一年目の7月から9月の3ヶ月間を脳神経外科で研修しました。
 研修初日、朝7時30分からのカンファレンスに行くと、英語の説明による手術ビデオの供覧に始まり、ディスカッションも全て英語という慣れない状況にただただ呆然としてしまいました。脳外科の難しい内容の話しがさらに英語で、あまりにも分からなさ過ぎてどうしようとかなり焦りました。その上、私は勝手に脳外科医は真面目で細かくて厳しくて怖そうというイメージを持ってしまっていたので、3ヶ月間やっていけるのかという不安でいっぱいになりました。
 しかし、いざ始まると、先生方はとても気さくで、親切で、ご多忙の中でも私が困っていたり悩んでいたりすると何でもわかりやすく丁寧に教えてくださいました。
 最低でも週4から5回ある手術にもたくさん入らせていただきました。初めて入った手術で先生が「脳はきれいやろ。その中でも海馬と脳梁が特に美しいんや。」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。脳外科の手術は基本的にどれも長時間だったので、体力的に大丈夫か心配だったのですが、実際は先生方の技術がすばらしくて、いつもあっという間に終了していました。あまり長時間でも苦痛に感じることはなかったです。決して妥協を許さない姿と、自分たちの仕事に誇りを持っている姿をとても格好いいと思いました。また、手術を終えた患者さまは手術直後は合併症でいろいろ大変そうでしたが、数日後にはすっきりして退院することも多く、一番うれしい瞬間でした。
 私は4年目と6年目の若手の先生方にいろいろ教えていただいたのですが、毎日朝7時過ぎから深夜までいつ寝ているのか不思議なぐらい働いて、何でも自分のものにしようという惜しみない努力の姿勢にいつも感心させられっぱなしでした。でも、体調を崩さないかひそかにいつも心配していました。
 そんな先生方も飲み会となると一味違いました。とてもおもしろく、違う面もたくさん知ることができてよかったです。
 医局の雰囲気も良く、12階東病棟にはすぐになじむことができました。看護師さんたちもとても優しくて、理解のある方ばかりで、医師の無理な注文にもいつも笑顔で応えてくださいました。
 病態・解剖など難しいことだらけで理解しきれないことも多く、苦労することも多かったですが、とても勉強になりました。英語での毎日のカンファレンスも慣れるまでに時間がかかり、さらに自分で症例を提示するときは大変だったのですがいい経験ができたと思います。脳神経外科を研修で回ることができてとてもよかったです。