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教授ご挨拶

教授 金子
大阪市立大学大学院 医学研究科 細菌学
教授 金子 幸弘
(かねこゆきひろ)
2021年度あいさつ 2020年度を振り返って
 2020年度は新型コロナウイルス感染症に振り回された1年でした。感染症の研究をしているにもかかわらず、自分の無力さに悔しい思いもしました。ただ、あっという間にワクチンが開発され、しかも、mRNAワクチンという、いわゆる新しいモダリティのワクチンが開発されるという画期的な年だったのではないかと思います。

 さて、例年のように2020年度を振り返りたいと思います。2019年度に修士の学生が3人入学したばかりと思っていましたが、3月で卒業となりました。うち1名は修士を修了後、4月から博士課程に進みました。今年度も、新たに1名修士を迎えることになりましたので、4月1日現在で、修士1名、博士3名となりました。昨年のコロナ禍で途絶えておりました若手研究者の交流も、再開したいところです。感染症科学研究センターも発足から丸5年が経過し、今年度で6年目を迎えます。主催の若手研究者交流会を提案し、6月から大学院生を主体として開催してもらっています。

  教育面では、2回目となる優秀テキスト賞を受賞しました。昨年度は、入学式もできず、1年生の医学部への初登学が6月までできず、学生たちにもいろんな我慢をしてもらいました。今年度は、昨年度の経験を活かし、充実したe-learningに加えて、やはり、感染対策を十分に講じた対面での教育の場を増やしたいと考えています。2014年に感染症の「イロハ」を学ぶために発足したILOHAもついに開催200回を超えました。私自身も講師として学生に教える立場にはありますが、教えるときも、他の講師のお話の時も、私自身の成長の場になっていると感じており、皆様方に感謝しております。

 新型コロナウイルス感染症の影響は、アウトリーチ活動にも及びました。例年実施していた小中学生サマーラボはオンラインでの提供となりました。ただ、zoomを用いた同時双方向の企画であったことや、1回20数名という限られた人数でしたので、生の反応をもらえたことはよい経験になりました。サイエンスアゴラはオンライン開催でしたが、収録した動画による配信であったため、反応がじかにもらえなかったことは心残りです。このような経験もプラスに代えていきたいと思います。昨年2月に出版した初めての単著「感じる細菌学」も1年を通じてご好評をいただき、読者の皆様にも感謝申し上げるばかりです。

  研究面では、2017年度から続いているAMEDの薬剤耐性菌の研究班(長崎大学の柳原教授が代表)が、2020年度から新たに再出発しました。コロナ禍で、研究自体が停滞したり、資材の提供が十分受けられない状況が続いたりしながらも、少しずつ成果を出すことができました。感染症科学研究センターの方は、寄生虫学の城戸康年准教授の大活躍で、本格的に共同体としての役割が果たせました。

  今年度は、4月に助教の老沼が講師に承認することになり、新たな一歩を進み始めました。准教授の仁木、刀根山結核研究所准教授の坪内、講師の老沼、秘書の藤原、そして研究生・大学院生がそれぞれに活躍できるよう、教室運営をしたいと思います。

 これまで同様、周囲のご支援があればこそです。8年目となる2021年度がよりよくなるよう、新たな1年もよろしくお願いいたします。

2021年4月1日記す
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