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教授ご挨拶

教授 金子
大阪公立大学大学院 医学研究科 細菌学
教授 金子 幸弘
(かねこゆきひろ)
2022年度あいさつ 2021年度を振り返って
   新大学、大阪公立大学がいよいよ始動いたしました。結局、2021年度も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に振り回されましたが、少しずつ元の生活に戻りつつあります。完全な回復には時間がかかりそうですが、気長に付き合っていくしかないのかもしれません。

  さて、まずは例年のように2021年度を振り返りたいと思います。2021年度に修士の学生が1人が入学し、博士課程の3人のうち、1人が単位取得退学となりました。今年度は、新たに1人社会人の修士を迎え、4月1日現在で、修士2人、博士2人、研究生1人です。昨年は、博士課程2人が、リゾーム型研究人材プログラムに採択され、生活面でも支援を受け、研究面をしやすい環境が整いました。

  教育面では、制限はありつつも対面授業が概ね可能となり、学生たちが来学し、賑わいが取り戻せたことはよかったと思います。卒業式や入学式が執り行えたことも、前年度に比べると進歩した点です。また、新大学でも、e-learningの仕組みとしてMoodleが採用され、対面と遠隔の上手な運用ができるようになりました。2014年に感染症の「イロハ」を学ぶために発足したILOHAもついに開催250回を超えました。本来、学生のための学び場でしたが、聴講者も全国から参加され、また、長崎大学の古本先生、井手先生、福岡大学筑紫病院串間先生に特別講師をお務めいただき、多くの視点からあらためて学べる場へと進化いたしました。参加の皆様、講師の皆様に感謝しております。

 COVID-19の影響だけではなく、新大学移行期の影響で、昨年度はほとんどアウトリーチ活動ができませんでした。今年度は、すでに、7月末に小中学生サマーラボの開催が決定しております。今のところ、対面に戻してから初めて、新大学としても初の開催となります。2020年2月に出版した初めての単著「感じる細菌学」も、長くご好評をいただき、5刷増刊、刷数としては1万となりました。嬉しい限りです。ありがたいことに、次のシリーズを期待している方もいるようで、現在、鋭意作成中です。本書の影響もあって、昨年度・本年度は、バイキンズを活かした講演をたくさんご依頼いただきました。また、丸石製薬様の「感染対策ニュース」の連載も、しばらくは継続が決定しております。

  研究面では、2017年度から続いているAMEDの薬剤耐性菌の研究班(長崎大学の柳原教授が代表)が、2020年度から新たに再出発し、本年度が第2期の最終年度になります。集大成として、また、次期研究班への継続に向けて、成果を上げたいと思います。感染症科学研究センター(RCIDS)も発足から丸6年が経過し、今年度で7年目を迎えます。昨年度、寄生虫学の金子明先生が退官となる一方、今年度、寄生虫学の准教授であった城戸康年先生がウイルス学の教授となり、RCIDSの新たなメンバーとして迎えることができました。また、センター長が金子明先生から、臨床感染制御学の掛屋弘先生に引き継がれ、私は副センター長を務めることとなりました。COVID-19とはこれからも向き合うこととなりますが、COVID-19対策を通じて、RCIDSメンバーの結束は高まったことは収穫だったかもしれません。

  昨年から、教員・スタッフは変化しておりませんが、新大学を迎え、各自、新たな気持ちで、教育・研究に取り組んでいます。今年度も、准教授の仁木、刀根山結核研究所准教授の坪内、講師の老沼、秘書の藤原、そして研究生・大学院生がそれぞれに活躍できるよう、教室運営をしたいと思います。

 8年超が経過し、周囲の皆様から日々ご支援いただいております。9年目となる2022年度がよりよくなるよう、新たな1年もよろしくお願いいたします。

2022年7月1日記す
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