教育と研修
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メッセージ
細菌学は、初めて聞くような用語が多く出現するためか、学生には「難関」という意識が強いように思います。 まず、分かりやすい講義を目指し、「細菌学嫌い」にならないように努めます*
しかしながら、主体はあくまで皆さんです。 また、「分かりやすい」ことと、「分かる」ことは別物であり、「分かる」ためには、自分でもう一度考えることが不可欠です。 いずれは補助輪なしで、自転車をこぎ続けなければなりません。したがって、学び、考えて、また学ぶ、を実践することが重要であると肝に銘じて下さい**
* 論語雍也第六「之れを知る者は、之れを好む者に如かず。之れを好む者は、之れを楽しむ者に如かず」
** 論語為政第二「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し」

主体性は学びの本質

 本来、学びは自主的であるべきで、最高学府である大学ではなおさらです。大学の本質を考えれば、試験範囲も設けず、学習者の本当の実力を評価しても問題ないはずです。 教員が到達目標を示すこと自体、大学には適さないのではないかと思っています。 とはいっても、医学部は、医師を育成するという観点もあり、一定水準の知識・技術の確認は必要ですので、ある意味客観的な実力評価の方法が求められ、大学本来の意義とは相反する部分があることも事実です。 そのバランスを取ることも、大学で求められている能力なのかもしれません。

答えがないから、教科書に載っていないからこそ意義がある

「教科書に書いていないから、授業で教えてもらわなかったから、問わないでほしい」では今後通用しません。皆さんはこれから人の苦しみや命を救う仕事をしようとしています。 努力次第でそれが可能になる、すぐ目の前まで来ています。軟弱な知識しか持っていない人、考えようとしない人に自分の命は預けられません。 「知らないこと」自体は恥じるべきことではありませんが、「知らないこと」について考えようとしないことは問題です。 医学には、答えがないことも、教科書に載っていないことも、無数にあります。だからこそ進歩があり、やりがいもあるのです。 答えのない問題に取り組むことも、大学の使命です。 明確な答えが得られることもありますが、グレーゾーンが多く存在します。 ですから、正解ではなく、最適解を求めるといったほうが適切かもしれません。

大学で何を学ぶべきか?

誤解を恐れずに言うなら、私は「細菌学」を教えるつもりはありません。 「細菌学」というツールを使って、学ぶためのヒントを伝えているにすぎません。 将来的にある程度知っておくべき知識がありますが、ただ、単に知識を教えるだけなら、教科書等を読めばすむことで、教員は不要だと考えています。 知識はすぐに古くなるし、人間はすぐに忘れてしまいます。 それでは、何を学ぶべきでしょうか?明確な答えはありません。 したがって、何を学ぶのか、それ自体も学生自身が設定すべきだし、学ぶこと自体についても深く考えてほしいと思います。

知識のための知識で終わらせない:本質をつかむことが重要

本当に知ってほしいのは、単なる「知識」ではなく、なぜ、その知識が必要なのか、どう使うのかということです。 他の学問でも、同じように考えてほしいと思います。 物事の本質を捉えるのは、極めて難しいことですが、表面的な捉え方では限界がありますので、本質をつかむ事が今後の学びでは重要になると考えています。 本質を捉えるためのヒントを3つにまとめてみました。@「なぜ」を5回繰り返す、A要素で考える、B絶対的な知識量。 知識だけをひたすらインプットすることには余り意味はありませんが、知識量の多さが武器になることは間違いありません。 知識量を否定しているわけではなく、せっかく頑張って得た知識を是非生きたものにしてほしいと願っていると言うことです。
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