PROSPECTS

Challenges

今後,地域社会の危機管理と被害者支援と冤罪防止の観点から“司法制度を支える基盤”としての法医学を整備・システム化して効率的に機能させる必要性がある.具体的には,①法医解剖に関する業務を社会的責任あるいは社会貢献の1つとして遂行できるような社会制度の確立,②そのために必要な施設,設備・備品とスタッフを整備,③実務実績に応じた財政の確立,④その実績が社会的貢献として適正な評価を受けることができるように情報発信していくことを重点課題とすべきである.

また,法医解剖手法の標準化だけではなく,個々の施設における法医放射線医学,病理組織学,中毒化学,生化学,分子生物学や微生物・血清学などの剖検関連検査体制の確立とルーチンワークは実務研修,自己評価,生涯学習と第三者評価のために不可欠である.その上で将来は国際標準に沿った認証制度の導入を目指すべきである.

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