ATOMは、胸腹部の鋭的外傷に対する手術戦略に必要な知識と手技を学ぶための1日のトレーニングコースです。米国コネチカット州 、ハートフォード病院の外科医Lenworth Jacobs博士によって開発されました。日本でも開催が米国外科学会より認められ、2008年より自治医科大学を中心に開催されてきました。
2011年、日本での開催を拡大していく中で、関西サイトとして当教室が中心となって4月に本コースを開催して以来、定期的に開催しております。
実際のコースは手術室での実習が中心であるため、受講生からは非常に好評です。近年、米国でも外傷外科手術の機会が減る状況の中、外傷外科における戦略を指導するための場が必要となったためです。 本コースは米国外科学会から全面的な協力を得て、米国でも浸透しつつあります。
当センターでは、我が国の外傷初期診療ガイドラインであるJATECに沿った診療を行えるよう、トレーニングを行っております。また複数のスタッフがJATECのインストラクターであり、年に1度、JATECコースを主催し、多数の受講者に参加していただいており、主に関西地区の外傷診療レベル向上を図っております。
日本呼吸療法学会が中心となって、急性呼吸不全症例に対する体外式膜型人工肺(ECMO: Extra Corporeal Membrane Oxygenation)による治療成績を向上させることを目的として、ECMOプロジェクトが開始されています。
当院も、このプロジェクトに参加し、急性呼吸不全症例に対して迅速なECMO導入を目指し、チームメンバーである医師、看護師、臨床工学技士を中心に定期的に活動しております。