大阪市立大学大学院医学研究科
消化器内科学
食道ESD後狭窄予防治療トリアムシノロン局所注射例での狭窄を来す予測因子の検討
倫理委員会承認後 ~ 2017年12月31日
表在型食道癌に対する内視鏡下粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection; ESD)は有効な治療法であり広く普及しています。しかし、広範囲に切除した際には高い確率で食道狭窄を来し、食事摂取が困難となります。これを改善するためには内視鏡下のバルーン拡張術が必要ですが、複数回行ってもなお狭窄が改善しないことが経験されています。このため、各種予防的治療が検討されており、ステロイド剤を治療部位に局所注射することで狭窄が予防できるという報告がされていますが、それでも狭窄を来す患者さんがおられます。このため、ステロイド剤を局所注射した患者さんで狭窄を生じた方がどういった特徴があったかを明らかにすることを目的として研究を行います。これにより、そのような症例では事前に狭窄が起こることを予想し、これまで行っているステロイド剤の局所注射による予防治療ではなく、さらに強力な予防治療を選択することで、狭窄を予防することが可能となるものと考えています。狭窄の回避により、患者、術者、担当医の苦痛、負担の軽減、入院期間の短縮、医療費の削減などに寄与するものと考えます。
当院で表在型食道癌に対して食道ESDを行った症例を対象とし、狭窄した症例としていない症例の背景を比較することにより、狭窄の予測因子について統計学的に検討を行います。
研究代表者
永見康明
研究責任者 永見康明
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