バイキンを退治して風邪を予防しましょう
今月は節分、豆まきがありますね。「鬼は外」ならぬ「菌は外」、ということで、「豆まき」ではなく「まめにうがい・手洗い」をしてバイキンを退治するというお話です。
風邪などの感染症は、手を介してうつる場合が多く、いわゆる「バイキン(病原体)」が付着したものを触った後、知らないうちに汚い手で食べ物を食べたり、眼や口を触ったりすることで体に入ってきます。
バイキンが体に入ってくる経路のことを、感染経路と呼び、主に3つに分けられます(表1)。
一つ目は、手など、触ることを介して起こる接触感染です。手洗い等によって、手についたバイキンを取り除くことで防ぐことのできる感染で、ノロウイルスやサルモネラ等が代表的な病原体です。 二つ目は、咳やくしゃみ等で出てくるしぶきを介して起こる飛沫感染です。マスク等で、しぶきが入り込まないようにすれば防ぐことができる感染で、インフルエンザ等が代表的な病原体です。 そして、最後が飛沫核感染で、空気感染とも呼ばれます。咳やくしゃみのしぶきのことを飛沫と呼びますが、飛沫核とは、飛沫が乾いて病原体だけが空気中に漂った状態です(図1)。
多くの菌は、乾燥に弱いので乾くと感染力を失いますが、結核、水痘(みずぼうそう)、麻疹(はしか)の病原体は乾燥しても感染力を失いません。そのため、空気を介して感染することがあります。予防のためには、普通のマスクよりも目の細かい特殊なマスクが必要です。
尚、先ほど述べたとおり、風邪やインフルエンザの主な感染経路は飛沫感染ですが、接触感染でもうつることが多いと考えられています。そのため、手洗いは風邪を含めた色々な感染症を予防するのに有効な手段であるといえるでしょう。
まだまだ寒い日が続きます。インフルエンザやノロの予防に、うがい、手洗いを心がけましょう。